子供が敬語を使えるのはいつから?
子供が敬語を使えるようになるのは何歳頃からなのでしょう?
言葉というものは奥深く、
特に敬語は大人ですら「完璧に正しい使い方」は難しいですよね。
なのであくまでざっくりと、
ある程度でいいので子供が敬語を話せるのって何歳くらいからなのでしょうか。
家庭環境にもよるので個人差はありますが、
子供が敬語を正しく使い分けられるのは10歳頃からです。
敬語と子供の言語発達
子供の発達を見る検査に、
S-M社会生活能力検査
というものがあります。
幼児期・学童期と比較的幅広い年齢帯で発達を見ることができる検査です。
言語能力や運動能力といった機能的な力だけでなく、検査の名前通り生活習慣に着目した項目も豊富な点が特徴と言えます。
上記検査によると、
敬語を正しく使えられる社会生活技能は、
10歳6ヶ月以降の発達項目とされています。
小学生の言葉遣い
発達心理学に基づく各種言語検査や
小学校の学習指導要領を参考にすると、
小学生の言葉の発達は、
同じ意味でも表現を変えることができるかがポイントになってきます。
保育園や幼稚園といった幼児期の言語発達は、
平たく言うと「自分の言いたいことを言えるか」というシンプルな表現力がポイントになります。
これに対し、
学童期では言い方を変えるという表現の幅を求められます。
具体的には、
類義語の活用や比喩、慣用句の活用、そして敬語です。
「おはよう」と「おはようございます」は同じ意味ですが、これらを使う状況は異なります。
このように、
場面を判断し、その場に適した言葉遣いをすることが大切になってきます。
そういった学習・経験を通し、
小学校後半頃には敬語が板についてきます。
おわりに
子供の発達には個人差がありますから、
あくまで目安として捉えてもらえれば幸いです。
実生活ではその子自身のペースを大切にしてあげましょう。
敬語を使えることは、年齢を重ねていくほど役立つスキルですね。
しかし急に使えるものではありませんから、
敬語は普段から使い習慣化していくことが大切です。
また、
敬語を教えたいからといって、
家庭内や家族の間で敬語を使う必要はないと思います。
少しややこしい話ですが、
「敬語を使える」ことより、
「どんな場面で敬語を使うべきか判断できる力」を身につけることが重要です。
敬語はコミュニケーションの1つであり、
コミュニケーション能力とは
場面を察する・状況を読み取る力でもあります。
子育てや子供の教育で敬語について考える場合は、
どういうときは敬語を使って、
どういうときは敬語だとよそよそしく感じてしまうかのケーススタディを行うと有意義でしょう。
その他の記事
参考資料
『学習指導要領「生きる力」 第2章 各教科 第1節 国語』(文部科学省)2020年4月14日検索
『学習指導要領「生きる力」 第2章 各教科 第3節 算数』(文部科学省)2020年4月14日検索