特異数に着目した九九の指導方法
九九に限らずですが、学習の指導はその子の特性に合わせたものが有意義です。
例えば九九において5の段が他の段より得意でない場合、まずは5の段の学習を行うことが有意義です。
「5」という数は九九における「特異数」の1つであり、九九が苦手な子はこの傾向が希薄な場合があります。
解説
特異数とは
子供の算数において「特異数(とくいすう)」とは、基になる数であったり生得的に量が理解しやすい数のことです。
要するに特異数とは他の数より感覚的にわかりやすい数のことです。
例えば私達は「147」という数より「100」のほうが区切りがよくわかりやすい印象を受けるでしょう。
「5+6」より「5+5」のほうが(答えがちょうど10なので)まとまりが良い気がします。
特異数に対する感覚があることは、計算をスムーズに行うための重要な要素と言えます。
掛け算の特異数
掛け算・九九においては、1や5が特異数であると考えられています。
つまり1や5がかかわる九九はそうでないものより子供の正答率が高い傾向にあります。
1の段や5の段、およびこれらが関わる九九(例えば4×5)がそれ以外の九九より簡単に感じるのは、多くの人に当てはまるのではないでしょうか。
しかしながら、発達障害児や九九が苦手な子は、5が特異数になっていない場合があります。
つまり5の段や5がかかわる九九が、そうでないものと比べて正答率が高いわけではない状況ということです。
特異数に着目した学習
九九において5が特異数でない子は、数概念として「5のまとまり」を意識できているかを確認したほうがいいでしょう。
数遊びやゲーム、簡単な計算を通して5の特異数を強化していきます。
参考資料
『九九学習で誤答率の高い九九の要因と特異数』(一般社団法人 日本LD学会)2021年12月16日閲覧
『算数障害を有する児童に対する九九の自動化のための学習支援』(上越教育大学)2021年12月16日閲覧
『通常の学級に在籍する児童への特別支援学校のセンター的機能を通したわり算指導に関する一考察』(一般社団法人 日本LD学会)2021年12月16日閲覧

