教員の休日出勤
教職員の約半数は休日出勤をしていると考えられます。
具体的には51.8%の教職員が週休日、つまり土日に学校で2時間弱の仕事をしていると考えられます。
解説
休日出勤での労働時間
全国の教員・学校職員による労働組合の連合体である「日本教職員組合」の調査によると、51.8%の教職員が週休日に出勤する勤務実態となっていることがわかります。
ここで言う週休日とは学校が休みの日、つまり土日を指しており、教職員は週休日に平均1時間41分の労働を行っていることが調査からわかっています。
学校種別の休日出勤の傾向
休日出勤をしている教職員の割合を学校種別で見ると、
- 小学校:39.5%
- 中学校:84.9%
- 高等学校:65.0%
- 特別支援学校:21.7%
となっています。
やはり部活の顧問が多い中学校・高校が休日出勤の割合も多くなっているようです。
また、休日出勤時の平均労働時間を見ると、
- 小学校:1時間
- 中学校:3時間27分
- 高等学校:2時間19分
- 特別支援学校:33分
となっています。
ちなみに平日の「家に持ち帰って仕事をする時間」は中学・高校より小学校の教員のほうが長く、一概にどの学校種が「楽か」とは一概に言えないでしょう。
休日出勤と部活の顧問の関係
教員の休日出勤と部活の顧問に関連性があることは想像に難くないと思いますが、実際の調査でもその傾向は明らかです。
休日出勤時の勤務時間は3時間30分と運動部の顧問を務める教職員が最も長くなっています。
また運動部の顧問を務める教職員の87.1%が休日出勤をしており、運動部顧問はほぼ全員が休日を返上して部活の指導にあたっていることがわかります。
運動部ほどではないものの、文化部においても「顧問をすると休日出勤が増える」傾向はあるようです。
顧問でなくても休日出勤をしている教職員はいるものの、全体としては部活動および顧問の在り方を改善することは、教職員の休日出勤の改善に大きく貢献することが予想できるでしょう。
参考資料
『学校における業務改善について』(文部科学省)2023年5月6日閲覧
『2021年 学校現場の働き方改革に関する意識調査』(日本教職員組合)2023年5月6日閲覧