クラスの問題児からその子が受ける影響
クラスに問題児がいると、他の子供達にも影響があるのでしょうか?
倫理的になかなか難しい問題ですね。
また、何をもって「問題児」と定義するかも難しいですが。
けれど、親としては関心事と言うか一度は誰もが考えることではないでしょうか。
教育学の研究としては、
問題児の存在とクラス全体の学力低下に因果関係があることがわかっています。
以下、もう少し詳しく。
問題児の存在により他の子が問題を起こす確率
ノースウェスタン大学のフィグリオ教授の研究によると、
問題児の存在がクラス全体の学力にマイナスの影響を与えることがわかっています。
さらに、別の研究も見ると
例えば親から虐待を受けている子供がクラスに入る場合も、学級全体の学力にマイナスの影響を与えることがわかっています。
あくまで参考値ですが、
クラスに一人の問題児がいると、
他の子が新たに問題行動を起こす確率が17%も上がるそうです。
子供は問題児からどんな影響を受けるのか?
問題児から他の子が受ける影響は、学力よりも行動の方が顕著かもしれません。
例えばノースウェスタン大学のダンカン教授の研究によると、
大学生の寮でルームメイトになった者同士の影響を見る場合、
成績に対して受ける影響はほとんどない一方で、「行動面(例えば飲酒)」への影響は非常に大きいという結果が出ています。
おわりに
クラスに俗言う「問題児」がいると親としては何かと心配ですよね。
まあ、どういう子が「問題児」なのかという定義も難しいですが。
そして往々にして、
親は我が子のクラスに問題児がいることの心配を、なかなか学校に言いにくいものです。
言い方によっては「よその子に文句を言っている」とか「クレーマー」とか「あなたの子の方が問題児」なんてことを言われかねないですもんね。
しかしながら、
問題児のケアを行うことはその子自身はもちろんですが、クラス全体にとっても大切なことであることがわかりますね。
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