子供にお好み焼きは何歳から?
子供にお好み焼きを食べさせる場合、
具材が少ない低刺激の物であれば1歳後半以降から、
エビなどアレルギーが心配な食材が入っている場合は2~3歳以降、
餅やタコなど噛みにくい食材も入れる場合は3~5歳以降
が目安になるのではと考えます。
もちろん食物アレルギーがないことを前提とします。
すでにアレルギーがある場合は、医師の指示に従いましょう。
以下、作り方や使う食材に合わせて対象年齢を考えます。
解説
具材が少ない物
ほとんど具材がない薄味の物であれば、離乳食が完了した1歳後半くらいから食べることが可能ではないでしょうか。
一口にお好み焼きと言っても幅広く、そのレシピは様々です。
極端な話、小麦粉と卵と水を使って平板に焼いた物もお好み焼きと言えばお好み焼きです。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」によると、
72.2%の家庭が生後7~8カ月のお子さんにパンなどの小麦粉を食べさせたことがあるそうです。
同様に、アレルギーがない場合、
77.6%の家庭が生後12~15カ月のお子さんに卵(加熱した全卵)を食べさせたことがあるそうです。
以上のように、
小麦粉と卵を水で混ぜて焼いた物は1歳以降なら食べさせても常識の範囲内であることがわかります。
具材の入ったお好み焼き
エビなど各種具材が入ったお好み焼きでアレルギーが心配な場合は、2~3歳以降を目安に食べさせてみてもいいかもしれません。
日本小児アレルギー学会をはじめ各種機関は
除去食にしてもアレルギーの発症を予防できるわけではないと結論づけられています。
こういった背景を踏まえると、「心配だから」と延々と食材摂取を遅らせても建設的でないことがわかります。
噛みごたえのある具材が入ったお好み焼き
タコやイカなど歯ごたえのある食材、餅など窒息のリスクがある食材が入っている場合、3~5歳以降を目安に食べるといいのではないでしょうか。
厚生労働統計協会にある論文を参考にすると、
臼歯が物を噛むことを営むようになるのは一般に1歳8カ月以降と言われています。
さらに、臼歯が生えそろうのは2歳6カ月~3歳6カ月頃とされてますから、
子供は幼児期後半(3歳~6歳)に咀嚼能力が徐々に習熟してくことが考えられます。
また厚生労働省の調査によると、食品による窒息事故で最も多い食材は「お餅」であり、
子供の場合、窒息事故が最も多い年齢層は1~4歳の時期です。
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『小児の脆弱性の要因』(環境省)2018年4月30日検索
『卵による食中毒に注意しましょう!』(農林水産省)2018年5月11日検索
『1歳半児の咀嚼力と養育者の児への食事提供の実態』(厚生労働統計協会)2018年5月6日検索
『歯・口の健康づくりの理論と基礎知識』(文部科学省)2018年8月7日検索
『歯の健康』(厚生労働省)2018年1月6日検索
『幼児の咀嚼機能発達支援を通した口腔機能発達をめざす 食育プログラムの効果』(日本食育学会)2018年10月25日検索
『食物アレルギー』(厚生労働省)2020年7月21日検索
『食物アレルギー診療ガイドライン2016』(日本小児アレルギー学会)2020年7月21日検索