療育の方法やちょっとしたコツについてです。
保護者と担当の相性
療育においてスタッフと保護者の相性の良さは重要です。
療育は子供に対して何ができるかが最も重要ではありますが、それと同じくらい保護者に療育の意義を感じてもらえるかが重要です。
子供を療育に連れてくるのは親であり、療育をどのくらい続けるか判断するのも親であり、療育で知ったことを家庭でどう取り入れるかを考えるのも親です。
保護者と療育の専門家が良い人間関係を築けるかも、療育の非常に大切な要素です。
保護者と良い人間関係を築くということ
保護者と良い人間関係を築くとは、保護者の療育へのスタンスを読み取りそれに合わせていくということです。
療育に対する保護者のスタンスは様々です。
しっかりと療育をやっていきたいという家庭もあれば、
正直なところ保育園から療育に通うように言われたから来ているという家庭もあります。
子供の発達障害に不安で仕方がない保護者もいれば、
「これはできないけれどここはできるようになってほしい」と明確な目標を持っている保護者もいます。
子供の全体像を把握できずどう接していいかわからない保護者もいます。
どんなスタンスが正しいか間違っているかではなく、いろんなスタンスの保護者がいるということです。
そして多くの場合、
自分のスタンスに共感してくれる療育スタッフが、保護者にとって良い療育スタッフです。
「療育に対して保護者はこうあるべき」という専門家目線ではなく、
保護者と同じスタンスに立ちつつ専門的な知識と技術を提供していく必要があります。
保護者と人間関係の実際
保護者との協調・共感は大切ですが、そんなときに難しいのが
保護者の意に反したことをどう伝えるかです。
例えば保護者は子供の発達障害をあまり深刻に受け止めていませんが、専門家から見るとかなりの確率で就学した際にに困難さがありそうな場合。
あまり不安を煽るようなことは言えませんし、言い方を間違えれば子供を否定したというふうに思われる可能性もあります。
保護者のスタンスを異なる事実は、検査結果などを通してあくまで中立的に、段階的に少しずつ伝えていきます。
この「段階的に少しずつ」というのが大切です。
相手の理解度に合わせて話すということが、療育に限らず人間関係には大切です。
おわりに
療育に通う保護者さんは少なからず不安があるものです。
そういう不安をやわらげ、安心して相談できる場所を提供することも療育の大事な役割の1つだと思います。