SMQ-J(日本版場面緘黙質問票)とは?
SMQ-Jとは、場面緘黙の評価を行う質問紙のことです。
海外の場面緘黙質問票であるSMQ(Selective Mutism Questionnaire)の日本語版になります。
解説
SMQ-Jの概要
SMQ-Jは場面緘黙(Selective Mutism)を評価する尺度であるSMQの日本語版です。
SMQ-Jは非営利団体である「かんもくネット」および長野大学をはじめとする機関にて翻訳・文化背景の違いによる項目の調整が行われています。
信頼性と妥当性が確認されており、場面緘黙の評価としては簡便かつエビデンスのある質問紙となっています。
内容
SMQ-Jは親評定の質問紙です。
つまり本人ではなく場面緘黙児の普段の様子をよく知る養育者が記入していきます。
原版であるSMQは3~11歳と対象としており、SMQ-Jは場面緘黙における小児の評価ツールと言えます。
「学校場面(同級生)」「学校場面(教師)」「家族関連場面」「社会場面」のそれぞれの因子に複数の質問が設けられており、(点数に関係するのは)全部で15個の質問項目があります。
また点数には含まれませんが、補足項目としての質問が複数設けられています。
いずれも0(全くない)・1(まれにある)・2(よくある)・3(いつも)の4段階評価で答えてもらいます。
これらの得点と標準化に際した場面緘黙児のデータと照らし合わせながら評価します。
SMQ-Jは先述の非営利団体である「かんもくネット」のホームページからPDFを閲覧することができるため、使用しやすいのも長所と言えるでしょう。
場面緘黙の解説
参考資料
『場面緘黙(選択性緘黙)の多様性—その臨床と教育—』(日本不安症学会)2023年7月22日閲覧
『Selective Mutism Questionnaire日本版(SMQ-J)の信頼性と妥当性の検討』( 日本不安症学会)2023年9月9日閲覧
『かんもくネット』2023年9月9日閲覧