視線が合うのはいつから?
「視線が合う」とは互いの視線や焦点が合うことです。
相手の存在に注意を向け、相手とコミュニケーションをはかろうとする営みと言えます。
子供は生後数か月、0歳前半からすでに他者と視線が合う様子が見られると考えられます。
解説
視線が合うということ
冒頭で述べた通り、視線が合うとは単に物が見えるかどうかという視力の問題だけでなく、相手を認知し相互的なやりとりを行えるかというコミュニケーションの発達が関わります。
人のコミュニケーションは言葉によるものもあれば、表情や身振りなど非言語的な要素もあります。
他者と適切な塩梅で視線を合わせるということは、非言語的なコミュニケーションの1つであり、重要なコミュニケーションスキルの1つです。
視線が合うとは?
視線が合うとは単に一瞬互いの視線が交差するだけでなく、一定の時間それが維持される、つまり注意が持続しなければ実用的ではありません。
目安としては5秒以上視線が合う、あるいは5秒未満でもすぐに視線が相手に戻るのであれば「視線が合っている」と考えていいでしょう。
視線が合う時期
子供の発達を見る検査に、言語・コミュニケーション発達スケール(LCスケール)というものがあります。
コミュニケーションも含めた言葉の発達全般を見ることができる言語検査の1つです。
これによると、視線が合うことは0歳前半頃の発達と考えられています。
子供と視線が合わないとき
視線が合うか否かは子供の発達において大切な指標の1つですが、視線が合わないからといって即なにか問題があるかというとそういうわけではありません。
特に赤ちゃんはまだ認知機能や視力が成長途中ですから、経過の中で視線が合うようになってくる場合もあるでしょう。
多くの場合、子供の発達は単独の項目ではなく全体像、総合的な所見の下で判断していきます。
子供の発達で気になることがある場合は、ただ不安に思い詰めるよりは医療機関や発達相談、健診などで相談してみるとよいでしょう。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧