ティンパノメトリーとは?
ティンパノメトリーとは、聴覚器官の一部である中耳の状態を調べる検査です。
英語では「Tympanometry」と表記されます。
特に略称はなく、そのまま「ティンパノメトリー」と言われることが多いです。
解説
内容
検査機器を用いて鼓膜に圧力をかけながらその反応を見ていきます。
反応は波形として表れ、これによって中耳の状態を評価します。
意義や特徴
ティンパノメトリーは滲出性中耳炎や、鼓膜の陥没、耳小骨の離断や固着などについて調べることができます。
このように、ティンパノメトリーは被検者の聴力を測るというよりは聴覚器官の状態を調べる検査と言えます。
ティンパノメトリーは測定結果が波形として客観的に表示されるので、聴覚検査における他覚的検査と位置付けられます。
対象年齢
ティンパノメトリーはその性質上、子供から大人まで幅広い年齢が対象となります。
滲出性中耳炎と聴力
子供の聴力に関するリスクとして、滲出性中耳炎などによる聴力低下があります。
子供の頃の聴力低下は(自分の声が聞こえにくいので)発音に影響が出たり、(学校での授業が聞き取りにくく)学習に影響が出たりします。
このように、滲出性中耳炎など聴覚器官に関する疾患を早期に発見することは、二次障害の予防につながります。
参考資料
『乳幼児聴力検査の適応年齢に関する-考察』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年7月25日検索
『小児聴力検査に要する時間に対する年齢および発達の影響』(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)2021年7月25日検索
『小児聴力検査』(宮崎県身体障害者相談センター)2021年7月25日検索
『乳幼児聴力検査』(滋賀県立小児保健医療センター)2021年7月25日検索
『新生児の聴力検査』(日本産婦人科医会)2021年7月27日検索
『新生児聴覚スクリーニング検査について』(日本産婦人科医会)2021年7月27日検索
『聴力検査法の基準化に関する測定法部会への答申』(一般社団法人 日本聴覚医学会)2021年7月31日検索