耳で3つのものを覚えるのは何歳から?
「○○と○○と○○」のように、3つの情報を一度で聞いて覚えることができるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差はありますが、3容量の聴覚記銘は4歳頃から可能になると考えられています。
以下、耳で聞いて覚える力(聴覚記銘)と子供の発達について見ていきます。
解説
聴覚記銘とは?
聴覚記銘とは、端的には「耳で聞いて覚えること」を指す専門的な表現です。
「聴覚」とは言わずもがな耳で音を聞く感覚です。
「記銘」とは記憶(覚えることや思い出すこと)のうち、覚えることを指す専門用語です。
人が物事を覚える過程は様々ありますが、よく取り上げられるのは「耳で覚えること」である「聴覚記銘」と、「目で覚えること」である「視覚記銘」ではないかと思います。
聴覚記銘と視覚記銘、どちらが得意かは個人差があります。
このため子供の学習において、その子がどちらが得意か・苦手かを把握してあげることは大切な観点でしょう。
課題場面における聴覚記銘の評価と見方
聴覚記銘の力を見る場合は、視覚記銘の力が干渉しないような課題設定・場面設定が必要です。
つまり耳で聞いて覚える力がどれくらいか調べるときは、覚える物事を絵などで見てしまい視覚情報が入ってしまわないように注意します。
例えば子供に「りんご」と「みかん」と「バナナ」を覚えてほしいとします。
このとき、聴覚記銘で「りんご」「みかん」「バナナ」を覚えられるか試す場合は、「りんごとみかんとバナナを取ってきてね」のように声(聴覚情報)で提示します。
「りんごとみかんとバナナを取ってきてね」と言いながら例えば絵カードなどを見せてしまうと、視覚情報も入ってしまい課題意図が損なわれてしまいます。
2容量の聴覚記銘ができる時期
子供の発達を客観的に見る方法の1つとして、認知・言語促進プログラム(NCプログラム)というものがあります。
子供の発達を言葉や運動など幅広く、しかし要点を押さえて評価できる方法の1つです。
これによると、「○○と○○と○○」というように一度で3つの物を聞いて覚えること(3容量の聴覚記銘課題)は4歳台の発達課題に位置付けられています。
絵や写真がない状態で「○○と○○と○○を取ってきてね」のような指示は、4~5歳頃には覚えることが可能になると考えられます。
ちなみにこのとき、子供が取りに行く場所にある物の選択肢は6つほどあるといいでしょう。
(例えば、りんご・みかん・バナナ・ぶどう・メロン・パイナップル などです)
3容量の聴覚記銘を評価する場合、選択肢は6つほどあることが望ましいです。
ちなみに、当たり前の話ですが「りんごとみかんとバナナを取ってきてね」と指示した場合、子供がそもそも「りんご」「みかん」「バナナ」という言葉を理解していなかったら課題は成立しません。
子供ができなかった場合、「聴覚記銘」に難しさがあるのか「語彙力」に難しさがあるのかきちんと見極める必要があります。
補足記事
