6時間睡眠は適切か?
個人差はあるためあくまで目安ですが、
大人であっても6時間の睡眠時間は短く、連日の6時間睡眠は認知機能や健康に悪影響が出ると考えられます。
適切な睡眠時間は体質や年齢などによって個人差はあるでしょうが、やはり大人であっても7時間以上の睡眠は取ったほうが良いでしょう。
解説
6時間睡眠の弊害
1日あたり4~6時間の睡眠が2週間続くことは、二晩続けて一睡もしないことに匹敵すると言われています。
つまり6時間くらいの睡眠で日々を過ごす場合、徹夜を2日続けていることと同じくらい自分のパフォーマンスを低下させているということになります。
その日の睡眠不足が人の健康やパフォーマンスに悪影響を与えることはもちろんですが、睡眠不足が「積み重なる」ことの悪影響も深刻に考えないといけないでしょう。
このような慢性的な睡眠不足は「睡眠負債」と言います。
しっかり寝ることと同じように、「しっかり寝る習慣」を作ることも重要です。
睡眠と認知機能
米国陸軍の研究によると、睡眠不足は兵士が味方の兵士を誤って発砲してしまうリスクが高まるそうです。
睡眠不足は人の認知能力を下げ、判断能力を下げ、ケアレスミスを誘発します。
またそのような状況では創造的な活動や仕事も難しいでしょう。
多くの人が徹夜のきつさ・だるさを経験したことがあるかもしれません。
一方で、(忙しい人ほど)6時間程度の睡眠を確保すると「ある程度寝たつもり」になっている人は多いのではないでしょうか。
しかし実際は6時間程度の睡眠が続くことは健康にとって好ましくありません。
やはり健康やパフォーマンスの面を考えると7時間、布団に入って眠りにつく時間差も考慮すると、起きたい時間の8時間ほど前にはベッドに入ったほうがいいのではないでしょうか。
参考資料
センディル・ ムッライナタン、エルダー・ シャフィール『いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学』早川書房、2015年 p209