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睡眠不足の交通事故
睡眠不足は交通事故のリスクを増大させます。
全米自動車協会(AAA)交通安全財団の調査によると、
交通事故の6分の1は、運転手の眠気が一因となっていることがわかっています。
解説
睡眠時間と交通事故発生率の関係
7時間以上眠っている人と比べると、睡眠時間が
6~7時間で1.3倍、
5~6時間で1.9倍、
4~5時間で4.3倍、
4時間未満で11.5倍、
交通事故の発生率が高くなったそうです。
このように安全運転において十分な睡眠は必須であると言えます。
睡眠不足は飲酒運転と一緒?
睡眠不足になるとに認知能力が低下しますから、運転能力にも影響が出ることは想像に難くないでしょう。
目安として20時間眠っていない状態で車を運転すると、血中アルコール濃度が0.08%の人とおおむね同じ運転技術になるそうです。
日本の場合、血中アルコール濃度が0.03%で酒気帯び運転に該当するので、睡眠不足がいかに人の認知機能を下げているかがわかります。
睡眠不足は本来とても危ないこと
質の良い睡眠をとるための書籍「SLEEP」の著者ショーン・スティーブンソン氏は、飲酒運転には冷ややかな目を向ける一方で、睡眠不足での運転は社会的に受け入れられている現状を指摘してます。
これは日本においても同様の傾向があると考えられ、本来は飲酒運転と同等かそれ以上の危険性がある睡眠不足の運転を、あまり重く受け止めていない傾向が社会にも個人個人にも見られるのではないでしょうか。
運転中に眠気を感じたときの対策
十分な睡眠をとって運転に臨むことが好ましいですが、そうもいかないシチュエーションも現実的にはあるでしょう。
運転中に眠気を感じたら、安全な場所に車を止めて10~20分仮眠をとることが有意義です。
短い仮眠でも、とらない場合と比べれば注意力が向上します。
また、長距離運転では眠気を感じていなくても2時間に1回は休憩をはさむことが望ましいでしょう。
参考資料
『2時間の睡眠不足、自動車事故のリスク倍増 米研究』(CNN)2021年11月6日検索