「ドラえもん」の対象年齢は?
国民的アニメ、「ドラえもん」。
「ドラえもん」って何歳向けなのでしょう?
アニメは世代を問わず楽しんでいいもので、基本は個人の好きなように見ていいのだと思います。
それを前提とした上で、強いて挙げれば
「ドラえもん」の内容はおおむね幼児期および小学校前半くらいまでが対象年齢となるのではないでしょうか。
以下、もう少し詳しく。
「ドラえもん」のターゲット層(読者層)
「ドラえもん」の連載元
国民的アニメである「ドラえもん」は幅広い世代に親しまれる作品。
特に映画などは「大人も泣ける」と評判だったりしますよね。
そんな「ドラえもん」の対象年齢を考えることは難しいですね。
しかし、元をたどれば「ドラえもん」は漫画が原作の作品。
ドラえもんは様々な媒体にて連載されていますが、わかりやすいところでいくと「コロコロコミック」なのではないでしょうか。
当然「コロコロコミック」も厳密な対象年齢はありませんが、出版社も「小学館」ですしやはり小学生を読者層にしている様子がうかがえます。
コロコロコミックの読者層
コロコロコミックの読者層について明確なデータはあまり見つかりにくかったですが、比較しやすいデータで「週刊少年ジャンプ」がありました。
読んだことがある人はわかると思いますが、「コロコロコミック」と「週刊少年ジャンプ」で比較するとやはりジャンプのほうが年齢層は高めです。
そんな「週刊少年ジャンプ」の読者層は10~15歳が60%を占めます。
対して9歳以下の読者層は5%程度。
このような傾向を見ると、
小学校高学年になってくると「ドラえもん」が連載されているような「コロコロコミック」は卒業し、「週刊少年ジャンプ」のような漫画雑誌を手に取る様子が推測できます。
「ドラえもん」と子供の発達
今度は「ドラえもん」という作品自体を発達心理学の観点から考えていきます。
ドラえもんのおおよそのストーリーは
- のび太がジャイアン達にいじめられる。あるいは困り事が起こる
- ドラえもんの道具の力を借りる
- 問題を解決に伴いオチや教訓がある
といった内容でしょう。
このようなストーリーを理解するためには、
物語に対するある程度の批判能力が必要になってくるでしょう。
ジャイアンが何か乱暴なことをすればそれが良くないことだとわかる。
道具の力で物事がうまくいくと、その爽快感に共感できる。
しかし道具に頼るだけではいけないということが物語が進む上で判明してくるとそれも共感できる。
こういったことが腑に落ちることで「ドラえもん」をより理解できるでしょう。
子供の発達を見る検査でLCスケールおよびLCSAという検査があります。
上記を参考にすると、
簡単な物語を理解し、内容の矛盾点に気づけるようになってくるのは6歳以降。
さらに小学生になると文脈からいろいろな仮説を考えたり言葉の裏の意味を考えることができるようになってきます。
まとめ
以上を踏まえまとめです。
「ドラえもん」の対象年齢はどのくらいなのでしょう?
「ドラえもん」の内容から考えると、物語を理解するには
- ジャイアンの乱暴な言動などに対する批判能力
- 勉強をしなかったり道具に頼るのび太に対するドラえもんの皮肉や諭す言動の理解
- 最終的なオチや教訓の理解
などが必要になってくるでしょう。
このように考えると、
ドラえもんはおおむね小学生以降を対象にしていることが予想できます。
一方で、世の中には「ドラえもん」より対象年齢が高いと思われる作品もたくさんあります。
子供は年齢に応じて好む作品が変わってくるものです。
例えばドラえもんが連載されている「コロコロコミック」よりも読者層が高いとされる「週刊少年ジャンプ」は、小学校高学年および中学生に親しまれる雑誌です。
このような傾向を考えると、
小学校後半はドラえもんよりも他の作品に興味が向く可能性が考えられます。
以上より、
ドラえもんの対象年齢は小学校低学年および中学年である1~4年生くらいが妥当なのではないでしょうか。
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参考資料
『週刊少年ジャンプ』(雑誌広告ドットコム)2019年1月6日検索