子供に大人気のアンパンマン。
ほとんどのお子さんがアンパンマンに夢中になる時期を通るといっても過言ではありません。
しかしその一方で、
アンパンマンに夢中になったかと思うと数年後には「仮面ライダー」や「プリキュア」に興味が移っていきます。
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そしてあんなに好きだったアンパンマンのおもちゃや洋服を「子供っぽい」と言わんばかりに見向きもしなくなります。
アンパンマンの対象年齢ってどのくらいなのでしょう?
アンパンマンに夢中になれる年齢ってどのくらいなのでしょう?
その背景には子供の発達のどのような面が関わっているのでしょう?
はじめて言った言葉が「アンパンマン」だったというお子さんもいるのではないでしょうか。
そのくらい「アンパンマン」という単語は子供や赤ちゃんにとって言いやすい音です。
まず、日本語の音において「ん」はあやふやにしやすい音です。
「あーぱーまー」と赤ちゃんが言うとなんとなく「アンパンマン」とわかりますね。
そうなると赤ちゃんは「あ」と「ぱ」と「ま」を発音できれば「アンパンマン」と伝えることができます。
「あ」つまり母音は発音の基本。母音は子供にとって出しやすい音です。
「ぱ」と「ま」は唇をいったん閉じないと発音できない音です。
例えば「か」は口を開けたまま発音できますよね。
唇を閉じる音は、発音するための口の動きが大きくわかりやすく、子供が真似しやす音です。
真似しやすいからはじめに出やすい音です。
つまり「アンパンマン」という言葉を構成する音は、どれも子供にとって発音しやすい初歩的な音なのです。
具体的には3歳前後にはずいぶんきれいに「あんぱんまん」と発音できるでしょう。
補足記事:子供の発音は何歳まで様子を見て、何歳から練習させたほうがいいのか?
丸い顔に丸い鼻とほっぺ。
シンプルな構成がアンパンマンの人気の秘訣と言われることもあります。
実際、アンパンマンに夢中になる3歳前後のお子さんの目には、
物の形はどのように見えているのでしょう?
人間の目は成長とともに複雑な形を認識できるようになっていきます。
まず、基本的な形である○・△・□を認識できるようになるのは2歳頃です。
これは□をみて「しかく」と言えるという名称の理解のことではなく、
ある四角と別の四角をみて同じ形だと思えるということです。
さらに3~4歳くらいになると五角形や平行四辺形といったやや複雑な図形を認識できるようになります。
ただしまだこの頃には文字(つまり、複雑な形)を認識するには至りません。
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アンパンマンの丸、しょくぱんまんの四角など、
アンパンマンのキャラクターは比較的シンプルな図形で構成されています。
この形の認識のしやすさは子供に人気の秘訣と言えるでしょう。
以上のようにアンパンマンは3歳前後のお子さんが夢中になる要因を備えていると言えます。
しかしその一方で、
子供の年齢が4歳以降になると徐々に他のものに興味が移っていきます。
それは「仮面ライダー」や「プリキュア」といったより複雑なコスチュームやストーリー性が子供の知的好奇心を満たしてくれるからでしょう。
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