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「まとまりマッシュ」とは?~嚥下食の分類と解説~

公開日:2019年6月6日


 
 

「まとまりマッシュ」とは?

「まとまりマッシュ」とは、食べることや飲み込むことの障害である「摂食嚥下障害」の方に対する嚥下食の分類の1つです。

ある程度の食塊形成能力と送り込み運動ができる方を想定した食事形態です。

粒はありますが通常食としての形は保っておらず、見た目はムース状に似ています。

 
 
 

「嚥下調整食分類2018」とは?

「嚥下調整食分類2018」とは日本摂食嚥下リハビリテーション学会によって作成された嚥下食における分類方法や考え方の1つです。

正式名称としては「発達期摂食嚥下障害児(者)のための嚥下調整食分類 2018」と言います。

多くの食事形態の分類方法が成人の中途の摂食嚥下障害を想定している中、

「嚥下調整食分類2018」は、発達障害や脳性麻痺など重症心身障害児(者)の方を想定した嚥下食の分類です。

「まとまりマッシュ」は「嚥下調整食分類2018」における副食の食事形態の1つに該当します。

 
 
 

「まとまりマッシュ」の特徴

「嚥下調整食分類2018」における副食の分類では、「まとまりペースト」「ムース」「まとまりマッシュ」「軟菜」の4つがあります。

「まとまりマッシュ」は通常食に近いほうから2番目ですから、4つの分類の中では比較的嚥下機能が保たれている人向けであることがわかりますね。

「まとまりマッシュ」はパッと見た感じはムース状ですが、粒があり不均一な状態を保っている点が特徴です。

これにより、食事の際に必要な舌の複雑な動きを促します。

「まとまりマッシュ」は少しは飲みこめるような状態に舌を動かして食べ物を変化させることができるけれど、そこまで複雑な舌の動きは難しい人向けの食事形態です。

 
 
 

まとめ

「まとまりマッシュ」とは、嚥下食の分類の1つです。

パッと見た感じはムース状ですが、粒があり不均一な状態を保っている点が特徴です。

ある程度の食塊形成能力と送り込み運動ができることが前提となります。

安全に食事摂取を行いながら、同時に舌の複雑な動きを促し摂食嚥下機能の維持・向上を目指します。

 
 
 

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参考資料

『発達期摂食嚥下障害児(者)のための嚥下調整食分類 2018』(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2019年5月15日検索

『医療検討委員会作成マニュアル』(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2019年5月15日検索

『『発達期摂食嚥下障害児(者)のための嚥下調整食分類2018』を活用するために』(栄養指導Navi)2019年5月15日検索

『食形態の分類』(栄養指導Navi)2019年5月15日検索

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