子供が質問できるのはいつから?
例えば「○○ちゃんはマカロン好き?」と大人が聞いたとき、「マカロンってなに?」と子供が自らわからないことを聞いてくれるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差はありますが、質問に対してわからない点を聞いてくる様子は、4~5歳頃から見られます。
このような質問の内容を理解するために質問を返す様子は「語義質問」と呼ばれ、子供の会話の発達において重要な指標の1つです。
解説
語義質問の前段階
会話においてわからない話題に対して「わからない」と返答しただけでは会話が終わってしまいます。
「○○ってどういうこと?」「○○を教えて」など、質問することで知らない話題でも他者と言葉のキャッチボールを続けることができます。
会話における語義質問は3歳頃から芽生えますが、獲得にはいくつかの段階があります。
子供は3歳前半頃になると、質問に対して自問自答したり独り言を言う様子が出てきます。
3歳前半頃に見られる、質問の一部を復唱したり確認したりする様子は初期の質問機能の表れと言えます。
また、自分の答えに自信がない場合は、「~かもしれない」といった表現を用いて断定しない言い方も見られます。
語義質問の獲得
語義質問は4~5歳頃に現れてくると考えられます。
語義質問ができるというこは、自分がわかっていないところをきちんと把握できているということです。
語義質問ができる子供の会話の例としては以下のようなものがあります。
母「今はどんな季節かな?」
子「『きせつ』ってなに?」
母「春とか夏とか秋とか冬のことよ」
子「じゃあ、今は夏!」
幼児期の会話の特徴一覧
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧