専業主婦と共働き、どっちが子供の偏食が多いか?
親の就業状況と子供の偏食の関係について、統一された見解はありません。
親が専業主婦だから・共働きだからといって子供が偏食になるとは限りません。
しかしながら、家庭が専業主婦か共働きかで、「子供が偏食にならないために気をつけること」の内容が異なってくるようです。
解説
日本民族衛生学会の論文によると、母親の就業の有無と子供の偏食に関連はなかったようです。
しかしながら、子供の偏食に関してどういった生活習慣がリスク因子になるかは、専業主婦と共働き家庭で異なった傾向があるようです。
専業主婦と共働き世帯の違い
専業主婦の場合
- 母親が偏食である
- 食べ残しをしないように子供に言わない
- 子供の嫌いな物や苦手な物を食事に出さない
専業主婦世帯の場合、以上のような要因が子供の偏食のリスクになると考えられます。
共働きの場合
- 食事に関する手伝いを子供にさせていない
保育園などで過ごす時間が長くなるためか、母親の偏食や食卓の状況は専業主婦世帯と比べると共働き世帯は影響を受けにくくなっているようです。
一方で、お手伝いの時間などが減りそれが偏食のリスクになる傾向があります。
料理などを通して食材や食べ物をイメージすることは、子供がいろいろな物を食べることにつながります。
こういった食材や料理に触れる機会は少ないことは、間接的な偏食のリスク因子になりえると考えられます。
参考資料
『偏食の観点からみた幼稚園児の食習慣に関するパス解析』(一般社団法人 日本家政学会)2021年9月11日検索
『幼児の偏食と生活環境との関連』(日本民族衛生学会)2021年9月11日検索
『母親の就業状況別にみた幼児の偏食とその関連要因』(日本民族衛生学会)2021年9月11日検索
『幼児期前期における嫌いな食べ物の質的変化に関する縦断研究』(特定非営利活動法人 日本栄養改善学会)2021年9月11日検索
『幼児期における嫌いな食品の変化と偏食との関連』(西九州大学)2021年9月11日検索
『食の問題行動に関する臨床発達心理研究(1)偏食の経験的定義』(広島修道大学)2021年9月11日検索
『食の問題行動に関する臨床発達心理研究(2)偏食尺度の標準化と偏食の諸特徴』(広島修道大学)2021年9月11日検索
『”You will eat all of that!”: a retrospective analysis of forced consumption episodes』(アメリカ国立衛生研究所)2021年9月20日検索
『Increasing fruit and vegetable consumption among preschoolers: evaluation of color me healthy』(アメリカ国立衛生研究所)2021年9月20日検索
『Repeated exposure in a natural setting: a preschool intervention to increase vegetable consumption』(アメリカ国立衛生研究所)2021年9月20日検索