臨床実習が辛いのはバイザーが無能だから
医療分野の国家資格である理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)。
国家試験もさることながら、いずれも資格取得のためには臨床実習をクリアーすることがまず条件となります。
そしてこの臨床実習が「きつい」「たいへん」と感じる学生は多いです。
状況はいろいろありますが、
リハの臨床実習が辛いのは実習指導者(バイザー)の指導が下手な部分も大きいでしょう。
バイザーも指導者としてはプロではない?
リハビリにおいて実習を指導するのはリハスタッフです。
別に学生指導を専門とするスタッフではなく、臨床経験が一定の年数以上ある普通のリハスタッフです。
このへんは今後制度が改善しそうな兆候もありますが、いずれにせよ
実習で学生を指導するのは日夜学生指導について思考錯誤している人ではなく、普通のリハスタッフです。
このような状況を考えると、
バイザーの学生指導が「うまくない」可能性は十分ありますよね。
教え方が本当に上手いなら学校の先生になっているでしょうしね。
ちなみに、
「人を指導する立場の人はおおむね無能である確率が高い。なぜなら有能ならここよりもっと上の場所に行っているはずだから」ということはよくあって、心理学的にはピーターの法則なんて言ったりします。
「誰をケースにするか」より「誰が指導するか」が先に決まる
「実習が辛い」原因が、学生以外にあることはけっこうあります(もちろん学生がダメダメというパターンもありますが)。
臨床実習をつらくしてしまう原因の1つに、「担当の患者さんにうまくアプローチできない」というのがあります。
臨床実習においてどんな患者さんを担当するか、どんな患者さんをリハするかはかなり重要ですよね。
それによってレポートのできも違ってきます。
できれば人当たりがよくて疾患がわかりやすくて、手技に対してきちんと結果がついてくるようなケースが望ましい。
しかしながら、
多くの病院は「誰が指導するか」が先に決まって、その後から「誰をケースにするか」が決まります。
そのため、学生はバイザーが「指導できる」ケースを持つことになります。
本来、実習ではリハをしやすいというか、学生でも取り組みやすい疾患や性格の患者さんを受け持つことがいいのでしょうが、そうならないことも少なくないわけです。
まとめ
実習がつらくなる原因は学生側と指導者側どちらかだけに責任があるパターンは少なくて、両方に原因があることが考えられます。
バイザーも結局のところは、リハビリスタッフとしてはプロかもしれませんが指導者としてはプロとは言い難いのがリハ実習のシステムです。
学生として実習がつらいときは、状況を少し俯瞰してみると楽になるかもしれません。
そのつらさの原因が、バイザー側にある可能性もあります。
もちろん、学生から指導者に「あなたが悪い」と言うことは難しいでしょうから、
実習の流れが適切か疑問に思ったときは、例えば学校の先生などに相談してみてもいいでしょう。