ひとりで着替えられるのはいつから?
子供がひとりで衣服を着脱し、着替えることができるのは何歳頃からなのでしょう?
どんな洋服かによっても難易度が変わりますが、
今まで着たことがある、一般的な普段着で考えます。
個人差はありますが、
ひとりで着替えができるのは4歳頃です。
以下、子供の発達と生活能力の自立について。
着衣動作と子供の発達
子供の発達を見る検査である、遠城寺式乳幼児分析的発達検査、津守式乳幼児精神発達質問紙、KIDS乳幼児発達スケールなどを参考に、子供の衣服の着脱に関する発達項目と経過を見ていきます。
これらによると、
子供はおおむね2歳頃から衣服の着脱を自らやってみようとする自立心が芽生えてきます。
しかし、この時期は当然ながらまだまだ動作が稚拙で、やろうとはするけれど実際にできるかどうかといえば不完全です。
そしてチャレンジを重ねて
3歳頃には服を脱いだり部分的な着替えができるようになってきます。
その後ボタンやシャツに腕を通すなどやや難しい動作に慣れていき、
4歳頃には普段着なら自分で着替えることができるようになっていきます。
たとえば先述の検査である遠城寺式乳幼児分析的発達検査によると、
一人での着替えは4歳後半相当の発達と位置付けられています。
着替えを一人でできるようになる方法
子供の発達はそれぞれで、着衣動作もまた然りです。
しかしながら共通することは、
最初(生まれてすぐ)から着替えをひとりでできるお子さんはいません。
誰もが着替えを経験・練習する期間があります。
子供の着替えの自立を促す上で、大切なのは大人の手助けのタイミングです。
手助けのタイミングは遅すぎても早すぎてもいけません。
子供の成長のタイミングによっては、どれだけ時間をかけてもできないときはあります。
そういうときに手助けがないと、子供がイライラして「やってもできない」と諦める習慣がついてしまいます。
一方、手助けが早すぎると、今度は「やってもらったほうが楽」となってしまいます。
ほどよいタイミングで手助けをすることが大切です。
おわりに
子供の発達には個人差がありますから、あくまで目安として捉えてもらえれば幸いです。
実生活ではその子自身のペースを大切にしてあげましょう。
おでかけの直前や慌ただしい朝など、ついつい着替えをパッパッと親がしてしまうことがあります。
しかしできる範囲で、子供のペースを見守ってあげたいものです。
短期的に見れば、大人が服を着せてあげたほうが時間は短くてすみます。
しかしそれで着替えさせてもらうことが当たり前になれば、親が手間をかける期間は延びてしまいます。
反対に、一時的には大変かもしれませんが、
手助けをグッとこらえて子供が一人で取り組む様子を見守ってあげれば、そのぶん早く子供は上手になるかもしれません。
一人で着替えられるようになれば、親も助かります。
子育てはある意味で先行投資です。
今この瞬間を、忙しさを言い訳にせず踏ん張れるかで、子供の成長が変わってくるのではないでしょうか。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧