療育コラム

機会利用型指導法とは?|発達障害児の療育・行動療法

公開日:2022年12月5日


 
 

機会利用型指導法とは?

 機会利用型指導法とは、子供が言葉での要求をしやすいような場面設定を行うことです。

 行動主義的アプローチ(行動療法)の手技の1つであり、子供の要求言語行動を促す方法の1つになります。

 
 
 

解説

行動主義的アプローチ(行動療法)とは?

 行動主義的アプローチ(行動療法)とは、応用行動分析(ABA)を活かした接し方の工夫、指導の工夫です。

 ABA(応用行動分析)とは、その人のその行動を「増やしたり」「減らしたり」するには、どういうことを設定すればいいかと分析することです。

 
 

要求言語行動

 子供の言葉の発達において、要求を言葉で表すことができるのは基礎であり重要なことです。

 例えば棚の上にあるお菓子が届かない場合、「お菓子取って」と言葉で表現できればその子にとって問題は解決します。

 しかしこういった要求の言葉が出ないと子供が自分の欲求を他者に伝えることができず、ストレスや癇癪へとつながってしまうかもしれません。

 あるいは誰にも言わずに自分で無理矢理何とかしようという行動のみだと、周囲とのトラブルにつながります。

 子供の言葉の発達の比較的初期においては、要求言語行動の確立が重要になっていきます。

 
 

機会利用型指導法のやり方

 機会利用型指導法は子供が要求を行いやすいような場面を意図的に設定しておきます。

 子供の手の届かないところにお菓子やおもちゃを置いておくというのはその典型と言えます。

 このようにして子供が他者に言葉で援助を求めるシチュエーションを作り、言葉を促していきます。

 実際的なポイントとして、お菓子やおもちゃは小出しにするほうが練習になります。

 例えば1回の要求でお菓子をたくさん与えてしまっては、要求の練習は1回しかできません。
 おもちゃをたくさん与えて長時間遊べてしまう場合も同様です。

 お菓子ならマーブルチョコ1個、おもちゃならミニカー1個などその子の「好きな物」を小出しにできるように工夫します。

 
 
 

応用行動分析(ABA)とは?

 
 
 

参考資料

-療育コラム

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