語用論的アプローチとは?
語用論的アプローチとは、言葉やコミュニケーションの意図の理解に着目し、子供の発達を促す方法の1つです。
語用論とは、言葉の意図に着目した理論を指します。
解説
語用論とは?
語用論とは、言葉の意図に着目した理論です。
例えば日常生活において「この部屋暑くない?」という言葉は暗に「エアコンつけていい?」や「窓開けていい?」という意図を含んでいるということを私達は察します。
このように人は言葉を辞書通りに使っていることはむしろ少なく、その奥にある意図でコミュニケーションをとっています。
こういった語用論の理解を促すことが、実際的なコミュニケーションおよび言葉の発達では重要であるという考え方に基づくのが語用論的アプローチです。
語用論的アプローチの位置づけ
語用論的アプローチは単独で行う特殊な手技というわけでなく、子供への関わり方・指導の仕方の基本として取り入れられているケースが多いです。
このため語用論的アプローチはそれだけで完結する手技ではなく、他の手技と併用して行うものであると言えます。
例えば互いの言葉がどんな意図を持っているのか確認し合うことは語用論的アプローチに該当すると思いますが、これは子供の言葉の理解を促す上で基本的な姿勢の1つと言えるでしょう。
語用論的アプローチの実際
語用論的アプローチの代表的な手技が、インリアルアプローチにおける7つの手技です。
インリアルアプローチでは、互いの行動や気持ちを丁寧に言語化するなど、心理学を踏まえた接し方の工夫によってコミュニケーションの相互性や意図の理解を促します。
以下にインリアルアプローチの詳細を取り上げます。
インリアルアプローチとは?
参考資料
『語用論的アプローチによる言語指導』(一般社団法人 日本特殊教育学会)2022年9月11日閲覧
『自閉症における語用論研究』(心理学評論刊行会)2022年9月11日閲覧