療育コラム

マンド・モデリング法とは?|発達障害児の療育・行動療法

公開日:2022年11月24日


 
 

マンド・モデリング法とは?

 マンド・モデリング法は、要求言語に関するモデル(見本)を提示してそれを模倣するよう促す方法です。

 行動主義的アプローチ(行動療法)の手技の1つになります。

 
 
 

解説

行動主義的アプローチ(行動療法)とは?

 行動主義的アプローチ(行動療法)とは、応用行動分析(ABA)を活かした接し方の工夫、指導の工夫です。

 ABA(応用行動分析)とは、その人のその行動を「増やしたり」「減らしたり」するには、どういうことを設定すればいいかと分析することです。

 例えば学習や言葉の指導であれば、模倣の促しとそれに対する適切な賞賛(褒めてあげる)は応用行動分析に基づきます。

 子供の発達支援、とりわけ言葉の発達においてはどのような働きかけが子供の言葉を増やすか行動心理学に基づいて考えていきます。

 
 

マンド・モデリング法のやり方

 マンド・モデリング法は端的に言うと子供に指導者が見本を提示し、それを模倣してもらうことで言葉を促していきます。

 「マンド」とは要求言語行動という意味の専門用語です。

 例えば棚の上にあるお菓子を食べたい子供が「お菓子」と言うとそれは「お菓子取って」の意味であり、要求言語行動と言えます。

 ちなみにマンドとは異なる言語行動で「タクト」というものがあります。
 こちらは散歩中に「ワンワン!」と子供が言った場合などです。
 これは何かを要求しているわけでなく、「犬がいたよ」という報告・共感の意味の言葉と言えるでしょう。

 子供の言葉の発達において、要求を言葉で表出できるということは基礎であり、非常に重要な要素です。

 
 

マンド・モデリング法の位置づけ

 先述の通り「マンド」とは「要求言語行動」です。

 マンド・モデリング法はモデルの呈示と模倣の促しにて子供に「言語行動」を促します。

 例えば棚の上のお菓子を一人で取ろうとして取れず、癇癪を起す。これは言語行動が確立されていません。

 言葉を活用した行動によって日常生活や他者とのコミュニケーションは幾分円滑になります。

 マンド・モデリング法はこのようにその子が抱える言語行動の苦手さを支援していきます。

 
 
 

応用行動分析(ABA)とは?

 
 
 

参考資料

-療育コラム

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