助詞を子供が間違うとき
「おかしをたべた」を
「おかしがたべた」のように、
助詞の誤りは、幼児期の言葉の成長過程でよくあることです。
一般的には、助詞の誤用は2歳頃から頻繁に見られ、ピークは過ぎるものの3歳半以降でも見られます。
解説
言語発達と助詞の誤り
1歳頃は「まんま」など単語での表現が主ですが、2歳頃から「まんまたべる」といった2語文が見られ始めます。
このように2歳以降は徐々に文章での表現が身についてくるわけですが、それに伴い助詞の使用もだんだんと増えていきます。
しかしながら、発達初期に助詞の誤用が目立つことも、幼児期の言語発達にはよくあることです。
助詞の誤りは、まだ助詞のレパートリー自体が少ないときはさほど目立ちませんが、逆に助詞のレパートリーが増えてきた頃に頻繁に見られます。
助詞の間違いの傾向
助詞の誤りで最も多いのが格助詞の誤りであり、全体の94%を占めます。
格助詞とは名詞や代名詞に付いて、その語と他の語の関係性を表す助詞です。
「でんしゃにのりたい」「りんごをたべる」など、「が」「を」「に」などです。
また誤り方としては「置換誤用」「付加誤用」「接続誤用」の3パターンがあり、「置換誤用」が全体の78%を占めます。
「置換誤用」とは、
「おかしをたべる」
「おかしがたべる」
などの入れ替わりです。
「付加誤用」とは
「あかいはな(赤い花)」
「あかいのはな」
など助詞を挿入してしまうパターンです。
「接続誤用」とは
「あついとあいすとける」
「あついはあいすとける」
など接続方法が間違っているパターンです。
接続誤用は厳密には大人でも間違うこともあるので、少し難しい表現とかと思います。
助詞をよく間違う時期
助詞の誤用が比較的多く見られる時期は、2歳代です。
それ以降は減少していきますが、3歳半以降でも誤りはなくはありません。
一方で4歳代に入ってくると徐々に助詞の理解も深まっていきます。
5歳前後でも助詞の誤用が目立つ・助詞を理解していない様子がある場合は発達の経過を丁寧に追ったほうがいいかもしれません。