育児・教育コラム

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「いい先生」であるために、教員免許は必要か?

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教員免許は必要か?

「いい先生」であるために「教員免許」は必要なのでしょうか?

まあ、今の日本の制度上、教員免許は必要なのですが。

しかしながら、
教員免許さえあれば質の高い先生かと言われれば、ちょっと違う気もしますよね。

人間性というか、その人の教え方のセンスというか、
やっぱり先生としての才能と免許の有無って必ずしもリンクしないんじゃないかなって思うときがありますよね。

教育学の研究によると、
教員免許の有無による、教育の質の差はかなり小さいという説が有力です。

以下、もう少し詳しく。

 
 
 

教員免許と人材確保

大切な子供達の教育、その教育に携わる教師。

教育の質は、教師の質がかなり影響しそうですね。

教師の質を考える上で、人材確保は重要です。

つまり、良い人材が先生になってくれれば、生徒への教育も充実したものになるでしょう。

では、
「教員免許」は良い人材確保に役立つのでしょうか?

これに対する仮説は主に2つありますね。

1つは、
教員を免許制にすることで、教師の質が保たれるという考え方。
つまり教員免許が良い人材を生み出すという仮説です。

もう1つは、
免許があることで、参入障壁が高くなり、良い人材が来ないという考え方。
つまり教員免許がむしろ人材確保を妨げているという仮説です。

実際のところどうなのでしょう?

 
 
 

免許がある人とない人の差

マセマティカ研究所のデッカー教授らの研究によると、

免許がある先生とない先生の指導で、生徒の国語の成績に差はなかったそうです。

算数など教科によっては差が出た場合もあったようですが、全体を総合すると、

教員免許の有無と、教育の質の差の関係はかなり小さいとされてます。

また、ハーバード大学のケイン教授によると、

教員免許の有無による、子供の学力の差はかなり小さい。

一方で、教員免許を持っている者同士の教師の質の差は大きいと述べています。

やっぱり、人によるといったところなのでしょう。

 
 
 

おわりに

よく言われる話ですが、

調理師免許を最初に作った人は調理師免許の試験に受かった人ではありません。

教員免許を最初に作った人は教員免許の試験に受かった人ではありません。

結局のところ免許というのは一定のカリキュラムをこなしたかどうかの目安でしかなく、

その人のパフォーマンスというのはその人次第です。

教師にとって何が必要か。
日本の制度上は免許なのでしょうが、より良い教育という観点ではまた別の答えがあるのかもしれません。

 
 
 

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参考資料

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