受容が大事な理由
子供の言動に対して親が受容的であることは、思春期の子育てにおいて重要です。
親が子供を受容するためには、親が家庭の中で自身の役割を受容できることが大切です。
解説
親役割行動における受容とは?
子供が自分の家庭を良い家庭環境だと感じる要素の1つに、「親が受容してくれているか」があります。
頭ごなしに否定するのではなく、自分の考えを聞いて理解して寄り添ってくれるか。
こういった親の養育態度における受容は子供の精神面に大きな影響を与えます。
親の受容的な態度は子供の家族機能の評価を高め、結果として子供の心の健康に寄与します。
親の役割受容と子供への受容
親の家庭役割受容と子供への受容的態度は有意な関係があると考えられています。
つまり、家庭の中で自分の役割や充実感を見出せている親ほど、子供の話をよく聞き受容的な態度を取れる傾向にあるということです。
具体的には家庭の中で自分の役割があり、それに「満足」しているか、「評価」できているか、「有能感」や「達成感」があるかなどがポイントになります。
また、受容的態度は母親の息子の子育てにおける自信にもつながります。
母親はうまく息子に受容的な態度を取れると、それが子育てに対する自信になっていくということです。
これは母親・娘や父親・娘、父親・息子など他の組合せでは見られない傾向で、興味深い統計と言えるでしょう。
思春期の子育ての解説
参考資料
山本三奈、佐藤幸子、塩飽仁(2008)『両親の役割受容, 親役割行動と思春期にある子どもの精神的健康との関連』 (日本小児保健協会 小児保健研究オンラインジャーナル(隔月刊))2024年8月31日閲覧
髙見三奈、佐藤幸子、塩飽仁(2009)『親の役割受容と親役割行動が子どもの評価する家族機能と精神的健康に与える影響』(一般社団法人 日本看護研究学会)2024年8月31日閲覧