障害者のIT支援、特に身体障害に対する支援の場合スイッチを使うことが多いです。
スイッチをパソコンに接続する際に必要なのがパソコンとスイッチの橋渡しをしてくれるスイッチインターフェースです。
前回まででスイッチインターフェースの自作方法について考えてみました。
前回の記事:パソコン用スイッチインターフェース自作6.パソコンの設定
今回は応用として、
スイッチを2つ以上接続できるスイッチインターフェースについて考えます。
【基本は一緒】
スイッチを2つ以上つなぐ場合でも、考え方は一緒です。
考え方を理解するのはとても大事です。
コントローラーはボタンを押すとそのボタンに対応した信号がパソコンに送られます。
ボタン1を押せば、ボタン1が押されたとパソコンは認識します。
コントローラーを分解すると、中には電子基盤があります。
各ボタンの真下に位置する部分には金色の丸い基盤があります。
これらは電気を通さない絶縁部分で両断されていて、両方がつながることで反応します。
コントローラーのボタンを押すとは、中の基盤の回路をつなげているのです。
基盤の部分にスイッチを差し込めるパーツをはんだ付けすれば、簡単にスイッチインターフェースが作れます。
ここまでは基本となる考え方です。
【コントローラーのボタンの数字を把握する】
スイッチインターフェースはパソコン側で設定を行うソフトが必要になります。
設定ソフトは無料のものがたくさんあります。
その中で最も有名なものの一つがJoyToKeyです。
補足記事:JoyToKeyとは?
機種により微妙に異なるかもしれませんが、基本はコントローラーのボタン1はJoyToKeyの「Button1」に対応してます。
ボタン2,3,4と以下同様です。
十字キーやスティックは、JoyToKeyの「Stick1」などに対応しています。
このへんは実際にコントローラーをパソコンに接続してJoyToKeyを起動し事前確認しておいたほうが無難です。
【複数の箇所にはんだ付け】
どのボタンが何番なのか把握した上で、コントローラーを分解します。
それぞれはんだ付けしていきます。今回は「Button1」と「Button2」をスイッチで使えるようにします。
完成です。
同じ方法で3つ、4つとスイッチの接続部分を増やすことができます。
1スイッチでのスキャン操作などではスイッチは1つ接続できれば充分ですが、
ステップスキャンなどを行いたい場合は接続が2つあると重宝しますね。
補足記事:ステップスキャンとは? スキャンの種類
作業量は増えますが、頑張ってスイッチを5つ接続できるようにすれば、マウスカーソルの上下左右の移動とクリック動作がスイッチでできるようになりますね。