吃音の手技・アプローチ

リズム発話法(メトロノーム法)とは?|吃音へのアプローチ・手技

公開日:2022年4月12日


 
 

リズム発話法(メトロノーム法)とは?

 リズム発話法はメトロノーム法とも呼ばれる吃音へのアプローチ方法の1つです。

 リズム発話法とはメトロノームのリズムに合わせて話すことをきっかけとし、非流暢性を軽減させる方法です。

 効果に個人差はありますが、リズム発話法によって何もやっていないときと比べると非流暢性が軽減される傾向があります。

 しかしながらその効果は永続するわけではなく、「吃音軽減のテクニックは訓練室から出ると続かない」という多くの吃音テクニックと共通する面もあります。

 
 
 

解説

リズム発話法の意義

 吃音が、発話に関する内的タイミングの障害であるという点に着目したアプローチがリズム発話法です。

 メトロノームの一定のリズムに合わせて発話することで、吃音の非流暢性の軽減を図ります。

 この際、語と語を区切るのではなく滑らかに話すことでより効果が見られます。

 
 

リズム発話法の効果

 リズム発話法を行うと、トレーニング前より非流暢性が軽減したという報告があります。

 しかしながらトレーニング直後から時間が経つと非流暢性は増えるようです。
 介入前より介入直後に非流暢性が軽減され、数か月経つ中で非流暢性が再度増えていきますが、介入前よりは少ない、といった経過・傾向が見られるようです。

 
 
 

リズム発話法のやり方・手順

メトロノームを使って発話

 メトロノームの1拍に対して1モーラで発声します。
 このときのスピードは毎分40拍を目安とします。

 音読を30秒、これを2~3回行います。

 
 

メトロノームなしの発話

 次に、メトロノームなしで音読を行います。
 メトロノームを使ったときと同じペースで行います。

 メトロノームで行ったときのリズムと誤差が5%以内であれば達成と考えます。

 
 

テンポを上げる

 上記のリズムで流暢に話せた場合、テンポを上げていきます。

 毎分60拍・80拍120拍のように段階を踏んでいきます。

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索

『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索

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