育児・教育コラム

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しりとり遊びのねらい|子供の発達と遊び

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しりとり遊びのねらい

 しりとり遊びのねらいの1つは、子供の音韻意識の発達の促しが考えられます。

 「音韻意識(おんいんいしき)」とは、言葉の音を認知できる力のことです。

 以下でもう少し詳しく、しりとりや音韻意識、子供の発達について触れていきます。

 
 
 

解説

音韻意識とは?

 音韻意識とは、文字通り「音韻」を「意識できる」能力のことです。
 音韻とは、その言語において同じように聞こえる音です。

 例えば日本人が「あ」「い」という音を聞くとこれらは違う音であるとわかるでしょう。

 一方で、「light(光)」と「right(右)」のように、LとRの音は日本語では区別しません。
 しかしこれは「L」と「R」の音を日本人が聞き取れていないだけで、同じ音を聞いても英語圏の人であれば聞き取りが容易であることは想像に難くないでしょう。

 このように、言語の音というものは存在しないから認識できないのではなく、その言語によって取捨選択されています。

 では、音韻を意識できると私達はどのようなことができるのでしょうか。
 音韻を意識できると言葉の音を操作できるようになります。
 具体的には音を分解したり抽出したりできるようになります。

 
 

ことばの発達と音韻意識

 音韻意識が備わっていると、言葉の音の構成がわかるようになっていきます。

 例えば「くるま(車)」という単語が「く」「る」「ま」という3つの音で構成されていることが認知できます。
 構成がわかると「『くるま』の2番目の音は『る』」といったことがわかります。

 これは大人からすると当たり前のように感じるかもしれません。
 しかしながら、音韻意識が備わっていない子はこれがわかりません。

 「くるま」という単語は知っていても、「『くるま』の2番目の音は?」と聞いても答えられなかったりします。
 あるいは、「『くるま』は、く……る……その次は?」とゆっくり区切りながら言うと答えられません。
 音韻意識が備わっておらず、単語の音を分解したり構成したりできないからです。あくまで「くるま」というまとまりの音でしか認知できていないのです。

 
 

音韻意識の効果

 音韻意識が適切に備わることは、より明瞭な発音や文字の読み書きを促します。

 「くるま」という単語が「く」「る」「ま」で構成されるとわかれば、1つ1つの音に着目できます。
 1つ1つの音に着目できればメリハリのある発音ができます。

 また、単語の構成がわかれば初めて聞く単語でも、文字に起こすことができるでしょう。

 
 

しりとりで音韻意識を促す

 「りんご」→「ゴリラ」など、しりとりは語尾の音を抜き出し、その音から始まる単語を思いつく遊びです。
 
 しりとりは音韻の抽出を行う、音韻意識を活用した遊びと言えます。

 
 

しりとりは何歳頃から?

 
 
 

補足記事

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