思春期

【思春期の子育て】父親と娘の関係の特徴

公開日:2024年10月11日


 
 

父親と娘の関係の特徴

 父親が家庭でしっかり役割の担うことは、娘の家庭環境の評価を高め、娘の心の健康につながると考えられます。

 父親がしっかり家庭で役割を持つことは、父親自身の自信につながり、また娘に対して受容的に接することにつながります。

 
 
 

解説

家庭的役割受容の影響

 家庭での役割を受容できている父親ほど、娘に対して受容的で自信を持って接することができている傾向があります。

 家庭の中で自分の役割があり、それに「満足」し、「評価」でき、「有能感」や「達成感」を持てていること。
 そういった状態の父親は受容的な態度と自信を持つことができています。

 そして父親の自信があり受容的な様子は、娘の家族機能の評価にもつながります。

 家庭環境が良好であると娘が思える可能性が高く、それが結果として娘の心の健康につながっていきます。

 
 

仕事役割受容の影響

 一方で、父親・娘の関係において父親の仕事役割受容は娘に対する受容に負の関係が見られます。

 つまり父親自身が仕事に対して「満足」し「評価」でき、「有能感」や「達成感」を持てているからといって、それが家庭環境に良い影響を与えるわけではないということです。

 例えば娘とうまくコミュニケーションが取れず家庭での居場所がない父親は、しばしば仕事を自分の居場所とすることがあります。(そういう父親は労働時間あるいは会社に居る時間が長い場合もあります)

 もちろん仕事が充実している父親は皆そうというわけではありませんが、統計的には仕事の充実と受容的態度には負の関連があるようです。

 どんなに仕事が充実していも、家庭で役割を全うしなければ娘の評価は得られないということかもしれません。

 
 
 

父親・母親・息子・娘の関係

 
 
 

参考資料

山本三奈、佐藤幸子、塩飽仁(2008)『両親の役割受容, 親役割行動と思春期にある子どもの精神的健康との関連』 (日本小児保健協会 小児保健研究オンラインジャーナル(隔月刊))2024年8月31日閲覧

髙見三奈、佐藤幸子、塩飽仁(2009)『親の役割受容と親役割行動が子どもの評価する家族機能と精神的健康に与える影響』(一般社団法人 日本看護研究学会)2024年8月31日閲覧

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