心理学

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クリエイティブな仕事と性格のコツ|創造力に関する心理学

公開日:2024年3月15日


 
 

クリエイティブな仕事と性格

 クリエイティブな活動には性格因子における「開放性」が関連すると考えられます。

 また、「創造力が豊か」「クリエイティブな活動ができる」ことをより掘り下げていくと、「想像力を飛躍させる力」がポイントの1つと考えられます。

 
 
 

解説

開放性とは?

 性格分析において比較的有名な手法に「ビッグファイブ」という理論があります。

 ビッグファイブは人の性格を5つの要素で考えます。
 その5つとは以下のようなものになります。

  • N:神経質傾向(Neuroticism)
  • E:外向性(Extraversion)
  • O:開放性(Openness to Experience)
  • C:誠実性(Conscientiousness)
  • A:調和性(Agreeableness)

 開放性はこれら5因子の中でも比較的定義が難しい因子と言わています。

 新たな経験や刺激を求める「外向性」とも異なりますが、知的な経験を求めることは開放性も関連します。
 開放性は知的な活動に関わりますが、「開放性=知能」ではありません。

 研究では、開放性のスコアは文化的・芸術的活動の関りを予測することがわかっています。

 このように開放性は、アイディアや知的好奇心、創造性といったクリエイティブな知性に関連すると考えられます。

 
 

開放性とクリエイティビティ

 開放性のスコアが高い人の傾向として、「不思議な経験(異常体験)」「意味の連想の広がり」「因習にとらわれない行為」「超自然的な信念」といったものがあります。

 これらは想像力を飛躍させる力とも言えるでしょう。

 創造的な活動にはこのように想像力を飛躍させ様々な角度から物事を考えることができる柔軟性が必要です。

 ちなみに、こういった開放性の気質は高ければ高いほどいいかと言えばそうとも言いきれません。

 開放性の高さは精神病との関連も述べられており、どのような性格も極端すぎるのは考えものと言えるでしょう。

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

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