子供の睡眠不足とIQの影響
睡眠不足は知能検査のスコア、つまりIQにも影響を与えると考えられます。
有意義な学習を行うためには睡眠を適切に取る必要があります。
解説
睡眠不足とIQ(知能指数)
テル・アヴィヴ大学のアヴィ・サデーが小学校4~6年生を対象にした調査によると、睡眠時間が1時間短くなることで生じる学力差は、4年生と6年生の学力差に相当するということでした。
つまり6年生の子が1時間寝不足になると学力が4年生並みになるということです。
また、睡眠は時間だけでなくリズムも大切です。
週末の睡眠時間が1時間ずれると、知能検査の結果が7ポイント下がるというデータもあります。
このように、学習におけるパフォーマンスに睡眠は大きく関わるわけですが、睡眠とIQが最も顕著に相関するのは高校生の頃と考えられています。
この頃は必要な睡眠時間のわりに勉強などが多忙で睡眠がおろそかになりがちだからです。
逆に言えばきちんと睡眠をとった上で勉強をすることは、成績アップのための有意義な方法と言えます。
睡眠不足が続くこと
6時間未満の睡眠を2週間以上続けると、48時間一睡もしていないときと同じ判断力なると言われています。
加えて厄介なのが、判断力がそこまで落ちていることを本人は自覚していない点です。
慢性的な睡眠不足はその状態が当たり前になってしまうため、自分のパフォーマンスが低下していることに気づきにくいのです。
平日に寝不足になり休日に多く寝てしまういわゆる「寝貯め」をしている人も少なくないかもしれません。
しかし健康やパフォーマンスを考えれば、毎日きちんと睡眠をとることが望ましいでしょう。
参考資料
ポー・ブロンソン、アシュリー・メイリーマン『間違いだらけの子育て』インターシフト、2011年
・『眠れていますか? 各年齢別のベストな「睡眠時間」がありました』(HuffPost)2017年7月29日検索
・『平成23年社会生活基本調査』(総務省)2017年7月29日検索