つまさき立ちはいつから?何歳から?
踵(かかと)を浮かせてつま先だけで立った姿勢を維持する「つま先立ち」。
個人差はありますがつま先立ちは1歳後半頃から見られる運動発達の1つと考えられます。
感覚過敏や筋緊張を背景に、過剰なつま先立ちは発達障害児に見られる場合もありますが、つま先立ち自体は(いわゆる健常とされる)定型発達においても見られる行為です。
解説
つま先立ちができる時期
子供の発達を見る質問紙に、KIDS乳幼児発達スケールというものがあります。
子供の発達を言語や運動、生活やコミュニケーションなど分野ごとに幅広く見ることができる質問紙の1つです。
これによるとつま先立ちは1歳8か月頃の発達に位置付けられており、定型発達においても見られる傾向であることがわかります。
つま先立ちと子供の運動発達
個人差はありますが、子供はおおむね1歳頃から立つ・歩くことができはじめます。
はじめはつかまり立ちでしょうが徐々に何もつかまらずに数秒間立つことができ、さらに安定し時間が長くなっていきます。
また立つ動作ができることと併行して、「座った位置から立ち上がる」「立っている位置から座る」といった姿勢の変換もスムーズになっていきます。
このように、一口に「立つ」といってもその内容は細かく見れば多岐にわたります。
つま先立ちもそういった立位に関係する動作の1つと言えるでしょう。
当然ながら、つま先立ちはよりバランス感覚が必要になっていきます。
つま先立ちと発達障害
発達障害児の運動面の特徴として、過剰なつま先立ちがしばしば挙がります。
しかしながら発達障害児に必ず過剰なつま先立ちが見られるわけではありません。また先述のようにつま先立ちは定型発達においても見られます。
確かに発達障害児の中には過剰につま先立ちをしてしまう子がいる場合もありますが、つま先立ちを子供がしたからといってすぐに発達障害の心配をする必要はないでしょう。
つま先立ちが続く場合はその頻度や強度を把握しながら、心配な場合は専門家に相談すると良いでしょう。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧