耳で1つのものを覚えるのは何歳から?
親が子供に「○○を取ってきて」と言い、少し離れた場所から子供がそれを取ってくる。
このように、1つの情報を耳で聞いて覚えることができるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差はありますが、1容量の聴覚記銘は1~2歳頃から可能になると考えられています。
以下、耳で聞いて覚える力(聴覚記銘)と子供の発達について見ていきます。
解説
聴覚記銘とは?
聴覚記銘とは、端的には「耳で聞いて覚えること」を指す専門的な表現です。
「聴覚」とは言わずもがな耳で音を聞く感覚です。
「記銘」とは記憶(覚えることや思い出すこと)のうち、覚えることを指す専門用語です。
人が物事を覚える過程は様々ありますが、よく取り上げられるのは「耳で覚えること」である「聴覚記銘」と、「目で覚えること」である「視覚記銘」ではないかと思います。
聴覚記銘と視覚記銘、どちらが得意かは個人差があります。
このため子供の学習において、その子がどちらが得意か・苦手かを把握してあげることは大切な観点でしょう。
課題場面における聴覚記銘の評価と見方
聴覚記銘の力を見る場合は、視覚記銘の力が干渉しないような課題設定・場面設定が必要です。
つまり耳で聞いて覚える力がどれくらいか調べるときは、覚える物事を絵などで見てしまい視覚情報が入ってしまわないように注意します。
例えば子供に「りんご」を覚えてほしいとします。
このとき、聴覚記銘で「りんご」を覚えられるか試す場合は、「りんごを取ってきてね」のように声(聴覚情報)で提示します。
例えば「これを取ってきてね」と言いながら絵カードなどを見せてしまうと、視覚情報が入ってしまい課題意図が損なわれてしまいます。
1容量の聴覚記銘ができる時期
子供の発達を客観的に見る方法の1つとして、認知・言語促進プログラム(NCプログラム)というものがあります。
子供の発達を言葉や運動など幅広く、しかし要点を押さえて評価できる方法の1つです。
これによると、1つの物を耳で聞いて覚えること(1容量の視覚記銘課題)は1歳あるいは2歳台の発達課題に位置付けられています。
聴覚記銘は選択肢の状況によってその難易度が変わります。
例えばスーパーマーケットで子供が見える範囲にりんご・みかん・バナナが売ってあるとします。(1容量の視覚記銘の力を見る場合は、選択肢は3つほどあることが望ましいです)
この状態で「りんごを取ってきて」と子供にお願いします。
これは選択肢が見えているので、覚えるべきものが予想でき、記憶の負荷がいくぶん軽い課題と言えます。
これに対し、選択肢が見えない状態では難易度が上がります。
つまり売り場が見えない状態で「りんごを取ってきて」とお願いすると、予想が立てにくいぶん難易度が上がります。
前者は1歳台、後者なら2歳台にこなすことができはじめると考えられます。
補足記事


