はぐたんの年齢と発達について考えます。
「はぐたん」は小児発達学的に妥当か?
2018年放送の「HUGっと!プリキュア」。
女の子に大人気のプリキュアシリーズですね。
「HUGっと!プリキュア」のメインキャラクターには「はぐたん」という赤ちゃんが登場します。
はぐたんの言動は小児発達学からみて妥当なのでしょうか?
作中のはぐたんの言動をみると、
はぐたんの年齢は1歳後半くらい。
はぐたんは運動面を中心とした処々の発達と比べると言語面の発達が進んでいますが、その傾向は許容の範囲内と考えられます。
以下、これらの根拠を。
はぐたんの言動
作中におけるはぐたんの言動に着目してみます。
はぐたんの言葉
まず、はぐたんは流暢にお話はできていません。
話す言葉は単語、あるいは「プリキュアがんばれ~」といった2語文が中心です。
また、発音自体も稚拙で幼児語を遣ったり、音がきれいに発音できていないことが多々あります。
はぐたんの身体能力
はぐたんは基本的に抱っこされていることが多いです。
しかしながら、作中でつかまり立ちができるようになるシーンがあります。
その後も時間が流れているので、立ったり、数歩歩けることは予想できます。
はぐたんの生活面
はぐたんはオムツをつけています。
また、食事は離乳食を食べているシーンが多いです。
はぐたんの発達を考察
以上を踏まえ、はぐたんの発達面を考察します。
ちなみに東映アニメーションによるプリキュアの公式ホームページにははぐたんの年齢は発表されていません。
そのためはぐたんの作中の言動から考察していきます。
はぐたんの言語発達
はぐたんは2語文を話している様子が見られます。
一般的に、
2語文の表出は2歳前後からみられる言語能力です。
また、はぐたんは作中において非常にプリキュア達の言葉を真似します。
つまり、音声言語の模倣ですね。
「あ」「い」といった音だけの模倣は1歳頃か見られます。
一方で、言葉の模倣が増えるのは1歳後半以降です。
そして、2語文の模倣ができ始めるのは3歳前後です。
はぐたんは単語だけでなく、調子がいいときは2語文の模倣も見られます。
以上のように考えると、
はぐたんの言語発達面は2歳台相当であることが予想できます。
はぐたんの運動発達
正常発達の場合、
つかまり立ちは1歳前くらいからはじまり、
1歳頃に立つことができ、1歳前半には数歩歩ける程度になります。
そして1歳半以降になると、20~30分程度連続で歩くことも可能になってきます。場合によってはその子なりに走ることもできはじめます。
このように考えると、
はぐたんは言語面は2歳台でもおかしくないですが、運動面は1歳台くらいの印象を受けます。
補足記事:【小児発達】幼児期(0~6歳)の運動面でできること
はぐたんの生活習慣
はぐたんは作中ではオムツを使用しています。
また、排便・排尿の際は事前に周囲に言う様子もあまり見られない。
一般に、排便や排尿を事前に言えることは2歳頃から始まり、早い子ならば3歳くらいからオムツがはずれます。
補足記事:オムツが外れるのは何歳頃? ~排尿・排便の自立は何歳か?~
1~2歳相当の印象のはぐたんがおむつであることは不思議ではないですね。
また、食事のシーンでははぐたんは離乳食を食べるシーンがよくあります。
離乳食は生後5~6カ月から1歳半頃までの1年間くらいをかけて段階的に進んでいきます。
はぐたんの総合的な発達
以上のことから、
はぐたんは言葉の発達だけが突出していますね。
基本的な発達は1歳台、言葉の発達が2歳前後かなあという印象。
つまり言葉の発達がその他の発達と比べて6カ月~1年くらい進んでいる印象。
これってありえるのでしょうか?
一般的に、子供の発達をみる場合、幼児期は実年齢に比べて実際の発達が1年以上遅れていたら要観察になります。
つまり発達の差が1年分より多いか少ないかが1つの境目になるわけです。
補足記事:子供の言葉の遅れはどのくらいまでが許容範囲なのか?
このように考えると、
はぐたんは言葉の発達が早いですが、現状ではそれも許容の範囲内かなという結論に至ります。
まとめ
以上を踏まえてまとめです。
まあ、いろいろ書きましたが結局はアニメのキャラクターです。
別に真剣に正常発達と照らし合わせて「ここが違う」とか「ここは妥当とか」わざわざ言う必要はないのかなと思います。
純粋に作品として楽しみたいところですね。
その他の記事
参考資料
『はぐたん』(HUGっと!プリキュア)2018年11月4日検索