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プリキュアアラモードを育児と教育の面からレビュー

公開日:2018年1月4日

アニメ「キラキラ☆プリキュアアラモード」について、子育てや小児発達学の側面を踏まえながらのレビュー記事です。

プリキュアを親子で観る際、どんなふうに観ると子供の発達を促せるでしょう?
 
 
 

キラキラ☆プリキュアアラモードとは

 
悪の組織に対して女の子達が伝説の戦士プリキュアになって戦う人気アニメシリーズ。

キラキラ☆プリキュアアラモードはプリキュアシリーズ14作目にあたる作品であり、2018年2月から放送されています。

メンバーそれぞれ動物とお菓子がモチーフになっています。
お菓子作りのシーンが多いのもプリキュアアラモードの特徴です。
 
 
 

主人公になりきるということ

 
どのプリキュア作品にも言えることですが、
プリキュアそれぞれ性格や考え方が異なり、個性的です。
観ている子供達もそれぞれ好きなプリキュアは異なるでしょう。

テレビの主人公に共感し、それになりきって遊ぶのは3~4歳頃から見られます。

この何かになりきる・身立てるといった遊びは子供の成長過程でとても重要です。
好きなアニメの主人公になりきり、ごっこ遊びをすることは子供の想像力や共感能力を育てます。

もしも年少さんの子供がいて、プリキュアごっこをしたがったら、お母さん(お父さん)は他のプリキュアや敵役になってあげてたくさんごっこ遊びの相手をしてあげましょう。
 
 
 

プリキュアの色

 
プリキュアはそれぞれイメージカラーがあります。

プリキュアアラモードの場合は、
キュアホイップ → ピンク
キュアカスタード → 黄色
キュアジェラート → 青
キュアマカロン → 紫
キュアショコラ → 赤
キュアパルフェ → レインボー(虹色)

となっています。

虹色は微妙ですが、いずれにせよ5色以上の配色があるわけです。
お子さんの元々好きな色で、好きなプリキュアが左右される場合もあるでしょう。

「赤」という言葉と赤い色が結びつく、つまり色の名前がわかるにはある程度の年齢を経る必要があります。

3歳前後になると赤・青・黄・緑といった原色、4色前後の名前がわかるようになってきます。

さらにここから、
ピンクや紫といった原色以外の色も把握できるようになるのは4歳前後。

幼稚園や保育園の頃のお子さんは、色の名前や概念が身に着く時期でもあります。
「○○ちゃんはキュアマカロンが好きなんだね。キュアマカロンって何色のプリキュアだったっけ?」

そんなふうに、色をポイントにお子さんと会話をしてみるのはいかがでしょう?
 
 
 

プリキュアの年齢

 
プリキュアアラモードのプリキュアは初め5人、後半に1人加わり計6人となっています。

6人中3人は中学2年生(キュアホイップ・キュアカスタード・キュアジェラート)、2人は高校2年生(キュアマカロン・キュアショコラ)の設定です。

残り1人は人間の姿をしていますが妖精(キュアパルフェ)。
いちお中学1年生相当とのこと。

プリキュアアラモードはメンバーで年齢が異なるプリキュアです。

当然、登場人物の年齢を把握するほうが、プリキュアそれぞれの立ち位置や人間関係をより理解できます。

6歳以降ぐらいから、子供は人の年齢に興味を持ち始めます。
自分が何歳で、相手(友達や親)が何歳なのか。
お母さんとお父さんはどっちが年上なのか。
中学生とは何歳なのか。高校生とは何歳なのか。

そういった年齢の話は単純な算数的な知識だけでなく、もっと複雑で抽象的な概念です。

プリキュアの登場人物を通して、お子さんの年齢に対する疑問に答えてあげるのは有意義でしょう。
 
 
 

お菓子作り

 
プリキュアアラモードの最大の特徴である、お菓子作り。
作中、たくさんの料理場面やいろいろなお菓子が登場します。

プリキュアアラモードにはまるうちに、料理に興味が出るお子さんを少なくないでしょう。

お母さんと料理を一緒にするということは子供の成長にとってとても良い経験です。

小さい頃は食器を運ぶにせよ包丁で野菜を切るにせよ、危なっかしいですね。
なぜ危なっかしいのでしょう?
子供の頃は様々な物の力加減や体の使い方が学習中で不安定です。

子供は様々な経験を通して、物の性質を理解し、それを扱う際の体の使い方や微妙な力加減、距離感を学んでいきます。

これらは経験を通して学びます。見聞きするだけで身に着くものではありません。

料理は自分で自分の体を通して経験する貴重な機会です。

また、お手伝いとなるとお母さんを指示を聞くことになるでしょう。
「卵を割ってボウルに入れて、砂糖を入れて」
このように、同時に複数の指示を理解する必要がでてきます。

複数の指示を一度に聞いて実行するのは4~5歳頃から可能とされています。
複数の指示を一度に理解するのは小学校にあがってからも重宝する能力です。

料理やお手伝いを通してこのようなコミュニケーションも鍛えられます。
 
 
 

最後に

 
テレビやアニメというのは娯楽のイメージが強く、
できればあまり子供に与えたくないという考えの親御さんも少なくないでしょう。

しかし、どんなおもちゃも娯楽もそれ自体に良い悪いはありません。
大切なのは親がその物を通して子供とどう接するかです。

子供を一人にして長時間見せっぱなしなら、どんな映像もよくありません。
けれど親が隣にいて、一緒に楽しんだり共感したりしながら見れば、テレビは子供にとってとても良い教材になります。

ストーリーを理解する練習。
あとからそのストーリーを話す能力。
ごっこ遊びでのイメージを発達。
親と一緒に見て楽しいという共感する心。

お子さんがプリキュアに興味を持ったとき、
お子さんがプリキュアを通してどのように心が育まれるかは親御さんの接し方でずいぶんと変わるでしょう。
 
 
 
 
 
 
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