小学生の門限
小学生の門限は何時にしたらいいのでしょう?
子供は遊びたいし、親は心配だし。
親子で意見が分かれやすい門限事情。
極論、門限は各家庭で自由に決めていいのでしょうが、強いてあげれば、
小学生の門限は5時~7時の間に設定するのが無難と考えられます。
以下、その根拠を。
門限の範囲
小学生の門限が何時かというのは、子育て世代の家庭に割と関わる問題でありながら意外とデータが少ないものです。
「うちは○○時」といった私的な意見はネット上に散見するものの、じゃあそれが一般的に理にかなっているのかという視点に立つと意外と根拠が薄い。
もう少し踏み込んで考えて、小学生の門限は何時が妥当なのでしょう?
早い門限
公の情報として、北海道の苫小牧市は小・中学生の門限について推奨している時間を公表しています。
苫小牧市の生徒指導連絡協議会によると、
小学生の門限は冬場で4時、夏場で6時を推奨しています。
やはり外が暗くなる時間に合わせている面がうかがえますね。
また、学校が終わる時間なども考慮すると、子供が帰宅する時間、すなわち門限は早い場合だと5時前後が1つの目安になるようです。
遅い門限
夕方の5時、すなわち17時頃が1つの門限の目安になりそうです。
じゃあ反対に、どれくらい遅い門限が許容されるものでしょう?
「東京都青少年の健全な育成に関する条例」をはじめとし、多くの都道府県は未成年の深夜の外出を禁止しています。
この条例における「深夜」とは夜の11時から朝の4時の間を指します。
つまり、
家庭で11時以降の門限を設定しても、それは多くの場合条例違反になる可能性があるということです。
睡眠時間から逆算する門限の時間
条例などを参考にすると、小学生が11時以降に外を出歩くことは控えた方がいいようです。
ですが一般的に、小学生の門限を11時にする家庭は少ないでしょう。
条例とは別の視点で考えてみます。
睡眠時間と門限
門限、つまり家に帰る時間が遅くなればそのぶん食事や入浴の時間が遅くなり、就寝時間が短くなることは容易に予想できますね。
成長期の子供にとって、睡眠時間は大切です。
以前記事である「年齢別『必要な睡眠時間』」でも書きましたが、「アメリカ睡眠財団」をはじめとした各種機関の調査によると
小学生の望ましい睡眠時間は9~11時間とされています。
これに食事や入浴など最低限の生活の時間だけ足したとしても、12時間くらいは家にいないと生活が成り立たないことが予想できますね。
また、内閣府の調査によると
小・中学生の起床時間はおよそ6時38分です。
以上より、
適切な睡眠(10時間前後)と最低限の生活時間(食事や入浴)をこなし、
朝の7時前後に起きて学校へ通うためには、
少なくとも7時頃には帰宅していないといけない計算になります。
まとめ
以下、門限の目安をまとめます。
5時
- 暗くなる前に帰れる
- 他の家の夕飯や生活の迷惑になりにくい
- 学校が終わって余裕を持って下校しても間に合う
- 子供にとっては遊び足りないかも
7時
- 子供がたっぷりと遊べる
- 充分な睡眠時間を確保できるギリギリのライン
- 勉強時間か睡眠時間のいずれかを犠牲にする必要がある
- 小学生にしては一般的に「遅い」感じがする
11時
- 条例に違反しないギリギリのライン
- 小学生にしては一般的に明らかに遅い
といった感じです。
以上より、
家庭の方針やお子さんの学年に応じて5~7時の間で門限を決めるのが妥当かと思います。
その他の記事
子供のお小遣いの相場はいくらくらい?~1万人規模の調査を参考に~
参考資料
『平成25年版 子ども・若者白書 第6章 生活行動・意識』(内閣府)2018年10月8日検索
『平成28年度「児童・生徒生活のきまり」』(苫小牧市小学校生徒指導連絡協議会、苫小牧市中学校生徒指導連絡協議会)2018年10月8日検索
『東京都青少年の健全な育成に関する条例の概要』(警視庁)2018年10月8日検索