コミュニケーションの対象年齢考察

子供が順番を守れるのは何歳から?~コミュニケーションや相互性の発達~

公開日:2019年10月24日


 
 

順番を守れるのは何歳から?

 子供が順番を守れるのは何歳頃からでしょう?

 物を買うためレジに並んだり、子供同士で1つのおもちゃや遊具で遊ぶ。

 「順番を守ること」は、日常生活や集団生活で必要な力の1つです。

 個人差はありますが、

 子供はおおむね2歳後半くらいから「順番」という概念が芽生え始めます。

 そして3歳半ば頃には友達と順番に1つの物を使うことが少しできはじめてきます。

 4歳頃にそれらが定着していき、

 5~6歳頃には自発的に順番を決めたり順番を守ろうとする姿勢がでてきます。

 
 
 

「順番を守る」とは?

 順番を守るためには、大きく2つの能力が必要になってきます。

 1つは「順番」という概念を理解することです

 「順番」にはいろいろな形があります。

 1回ずつの順番もあれば、3回ずつ何かをやるという順番もあります。

 並んだ順の順番もあれば、小さい子からという特定の縛りの中での順番もあります。

 こういった順番の規則がわからなければ、そもそも順番を守ることはできません。

 2つ目は、順番を守るために自分をコントロールする力です。

 順番を守るためには、「自分が自分が」ではなく、理性的に自分をコントロールしないといけません。

 「順番を守る」には、ルールの理解と自身のコントロール(自制心)が必要になります。

 
 
 

「順番を守る」ことと子供の発達

 子供の発達を見る検査に、津守式乳幼児精神発達質問紙KIDS乳幼児発達スケールといったものがあります。

 また、子供の言葉やコミュニケーションの発達を見る検査にLCスケールというものがあります。

 これらを参考に、子供の順番を守ることの発達を考えていきます。

 まず子供は、2歳後半頃から「相手と交互に積み木を積む」といった簡単な順番を理解し始めます。

 そして3歳半ば頃には、子供同士で遊具を順番に使うような協調性が出てきます。

 さらに4歳台では、自分のしたいことと相手のしたいことを総合して、適宜妥協したり自己主張したりといったバランスのある関わり方ができ始めます。

 4歳後半から5歳にかけてジャンケンなどの方法を使って自分達で順番を決めることができ始めます。

 そして6歳頃には「3回ずつ」や「10回ずつ」など柔軟なルールのもとで順番を守ることができます。

 
 
 

まとめ

 以上のように、「順番を守る」という行為には、いくつかの成長段階があることがわかります。

 もちろん子供の発達には個人差があるのであくまで目安程度に考えましょう。

 また、子供が順番を守れるようになってほしいと思う場合、

 順番を守れたことを褒めてあげたり、
 子供が守れたらその子の順のときにきちんと約束を果たしてあげたり、

 「順番を守って良かった」という経験を積ませてあげることが大切です。

 
 
 

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参考資料

-コミュニケーションの対象年齢考察

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