世界保健機関(WHO)の疾病分類であるICD-10によると、
吃音とは、音や言葉が頻繁に繰り返されたり、長くなったり、躊躇したり、一時停止したりして、リズミカルな話し言葉が阻害されることです。
吃音には吃音独自の特徴や症状があり、これらを知ることは本人や周囲が吃音と付き合う上で参考になります。
今日はそんな「吃音あるある」を考えます。
1. 状況によって吃音の程度が変わる
緊張したり、「上手に話さなくては」とプレッシャーを感じるほど、吃音症状はひどくなりやすいです。
吃音症状を比較的軽度に保つには、気にせず楽に話すことが一番です。
吃音症状が出てもいいんだと気楽に思えることが大切です。
ただしこれは簡単そうで難しいことです。
誰しも吃音症状で話しにくさを感じると、やっぱりスムーズに話したいと思うものです。
これが面接などの公の場面、好きな人ととの会話などになるとなおさらです。
吃音症状が出てもいいんだと気楽に思えるには、本人の心構えだけでなく周囲の理解も必要不可欠です。
2. 歌だと吃音症状が出ないことがある
日常会話では吃るのに、歌だとスムーズに言葉が出ることがあります。
科学的なメカニズムははっきりとはしていませんが。
いずれにせよ、
歌だと吃音症状が出ないというのは、多くの人が経験する吃音あるあるの1つです。
これに関連して、
日常会話でもリズムをとって話すと上手く言えることがあります。
3. 身体の動きが伴うことがある
吃音は話し言葉に関する障害ですが、
吃音症状が進行すると身体症状を伴う場合もあります。
無理に話そうとして顔が赤くなったり、手足が動いてしまったり。
誰でも話しながら自然と身振り手振りが出てしまう経験は思い当たると思います。
吃音の場合、これが顕著に表れる場合があります。
4. 特定の単語が苦手なことがある
特定の音が言いにくいという一貫した吃音症状が出る場合もあります。
苦手な音は例えば「あ」という音の場合もあります。
例えば「あした」という単語である場合もあります。
人によってそれぞれです。
また、苦手な音も何かの音が先だとスッと言える場合もあります。
「あした」という単語が苦手で、
「あ、あ、あ、あした遊ぼうね」となってしまう。
でも頭に「また」を入れるとスッと言える場合があります。
「またあした遊ぼうね」といった具合です。