~していい?と聞けるのは何歳から?
「これ食べていい?」
「これ使っていい?」
などのように、子供が他者へ事前に許可を求める類の言葉を言えるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差はありますが、
子供が「~していい?」などのように事前に許可を求めることができるのは3~4歳頃からと考えられます。
解説
~していいか聞ける年齢
子供の発達を見る検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。
上記によると、子供が言葉で許可を求める様子は3歳前半頃から見られると考えられています。
許可を求めることと言語発達
「~していい?」と事前に他者に聞けるの重要性は大人の世界(社会)では言わずもがなですが、子供の言葉やコミュニケーションの発達においても重要な視点です。
幼い頃、子供は勝手に何かをやってしまいがちです。
勝手に友達のおもちゃを取ってしまったり、勝手にテーブルや戸棚のお菓子を食べてしまったり。
言葉よりも先に手が出てしまうことが多いでしょう。
しかし子供が成長し、認知的に発達していくにつれ、だんだんと事前に許可を求めることができ始めます。
これは誰の物なのか。今これを自分が扱っていいのか。そういった目には見えない他者との線引き・状況のようなものを察し始めます。
こういった目には見えない他者との関係や状況を読み取れることは非常に重要であると思います。
子供への言葉かけ
子供が勝手にお菓子を取って食べたときに、「ちゃんと『食べていい?』って聞きなさい」と叱ることも育児の1つかもしれません。
しかしながら、許可を求める言葉にかかわらず、子供の言葉を促す場合は褒めることも非常に重要です。
例えば子供が「~していい?」と聞いたときに、「うん、いいよ。自分から聞けてすごいね」などのように温かい褒める言葉を添えてあげると、子供が次からも自分から聞いてみようと思えるかもしれません。
仮に言葉が出ていなくても、その子の様子を観察し褒めるポイントを見極めてあげます。
例えば言葉がなくて勝手にお菓子を取ってしまったとしても、「お菓子が食べたかったんだね。今お母さんを見たときに、『ちょうだい』って言ってくれたらお母さんもっと嬉しかったよ」など温かな声掛けがあるといいかもしれません。
そのように、子供が何かをできていなかったときに、その中でもできていたことや今までより成長している点を見極め言葉にしてあげることは大切でしょう。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧