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「S-S法」とは?
「S-S法」とは小児の言語検査の1つです。
おもちゃや絵カードなど多様な道具を使って実施し、評価がそのまま訓練内容の参考になるように構成されているのが特徴です。
そのため、言葉の専門家である言語聴覚士の学生が授業で練習する検査としても有名です。
検査の概要
対象者
言葉の発達について評価したいお子さんが対象になります。
対象年齢
1歳頃から小学校就学前(6歳頃)を想定しています。
おおむね幼児期を対象にした検査になります。
価格
検査用具をどの程度セットにするか、どの程度自分でそろえるかで価格が異なります。
おおむね5~7万円前後になります。
実施方法や難易度
おもちゃを使ったやりとりや、型はめなどの知育、絵カードなど多様な教材を用います。
検査道具はおおむね指定の物を使います。
人形やミニカーなど一部については各々でそろえても可能です。
子供と対面で1対1で行う検査です。
問題を出し、お子さんに答えてもらい、その結果を記録用紙に記入していきます。
検査でわかること
検査項目はそれぞれ健常児であれば何歳相当でできるかが記載されています。
各項目をまとめ、全体の結果とします。
特徴
検査にありがちなのが「評価はしたけれど、じゃあ具体的にこの子のために何をしたらいいのかわからない」というパターンです。
S-S法は、この評価から訓練までの導線が丁寧に想定されていて、評価が訓練内容につながりやすいようになっています。
別の言い方をすると、
S-S法の実施の仕方を学ぶことが、言葉の訓練の仕方を学ぶことにつながるわけです。
こういった背景から、S-S法は学生の授業で採用されることが多い検査です。
検査の実際
良いところ
S-S法の長所は先述の通り評価が訓練内容につながりやすい点です。
検査用具だけでなく、訓練用の絵カードなども充実しています。
また、1歳頃から6歳頃までおよそ幼児期をカバーできる内容であるため、小児の現場では「あると安心な」検査の1つです。
悪いところ
S-S法の欠点としては、身も蓋もないですが、
実際に全部実施しようと思うとけっこうめんどくさい点です。
これは実施の方法だけでなく、マニュアルの書き方や検査用紙のレイアウトなど全体に言えます。
要するに、実施者にあまり親切ではないわけです。
内容自体は読み深めると非常に心強いのですが、いかんせんめんどくさい。
ゆえに、現場では訓練内容の参考にしたり抜粋して実施するなど部分的に活用されることが多い検査です。
おわりに
S-S法はその検査の性質から、学生にとっても臨床家にとっても非常に頼もしい存在です。
S-S法の絵カードのイラストは、学生なら誰もが1度は見たことがあるくらい有名です。
一方で、現場ではS-S法で評価が完結できるかというとそうではなくて、やはり別の評価と組み合わせていくことが大切になります。
特に、近年よく耳にする「発達障害」には、ASD(自閉症スペクトラム障害)の側面を評価する検査が必要になってくるでしょう。
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