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とろけるチーズは何歳から?
子供にとろけるチーズの類は何歳頃から食べさせていいものなのでしょう?
早くて生後9~11か月、あるいは1歳半以降などが目安になるのではと考えられます。
もちろん子供に食物アレルギーなどがある場合はこの限りではありません。
また、チーズに関して厳密な年齢設定はありませんし、個人差もありますのであくまで目安になります。
以下、チーズや離乳食に関する考え方の一例を挙げてきます。
解説
離乳食におけるチーズ
厚生労働省による「授乳・離乳の支援ガイド」によると、離乳が進むにつれて塩分・脂肪分の少ないチーズを食材に用いてもよいとされています。
一般に離乳食は、
- 離乳初期(5~6か月)
- 離乳中期(7~8か月)
- 離乳後期(9~11か月)
- 離乳完了期(1歳~1歳6か月)
と大きく4段階に分けられます。
このうち乳製品の摂取が段階的に始まるのが離乳中期であり、生後7~8か月頃に相当します。
とろけるチーズとは?
とろけるチーズやピザ用チーズと呼ばれる物は、一般的には過熱することで溶けてとろみがつくチーズを指すかと思います。
そもそもチーズは大きく「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」があります。
ナチュラルチーズとは一般的なチーズのことで、乳を乳酸菌や酵素で固めた物です。
チェダーチーズやモッツァレラチーズなど、多くのチーズはこちらに該当します。
プロセスチーズとはこれらナチュラルチーズを加熱・冷却、場合によっては乳化剤などを加え成型しなおした物です。
とろけるチーズやピザ用チーズは、複数種類のナチュラルチーズを細かくして混ぜ合わせた物や、これらに乳化剤などを加えてプロセスチーズ化した物など様々です。
このため栄養成分は製品によって異なります。
とろけるチーズの栄養成分の傾向
このように、製品によって成分が異なるとろけるチーズですが、傾向としては塩分や脂肪分は平均的かそれより高い可能性があります。
ピザ用チーズなどにおいて濃い黄色であることから重宝されるチェダーチーズは、塩分・脂肪分共にが高めのチーズです。
またプロセスチーズも塩分が高めのチーズです。
先述のように、離乳食においてはチーズは塩分や脂肪分が少ない物が好ましいとされています。
以上を踏まえると、とろけるチーズの類は塩分や脂肪分が比較的高い可能性があり、離乳食のチーズとしては優先順位は低いのではないかと考えられます。
とろけるチーズの形状
とろけるチーズは加熱するととろけるため、比較的柔らかいチーズであると言えます。
しかしながら、とろけるゆえに粘り気があり、この粘り気を上手に口の中で処理できる口腔機能の発達が必要と考えられます。
生後7~8か月である離乳中期は、ある程度器用な口の動きができてくるもののまだ不十分です。
具体的には、口の左右非対称な動きが不十分で、食べ物を口の中でうまく動かすことが難しいです。
これが生後9~11か月の離乳後期になると、口の端である口角が左右非対称に動き、口が食べ物を食べやすくするために非常に多方向な動きに動いていることがわかります。
とろけるチーズを食べるために絶対こういった動きが必要とまでは言い切りませんが、粘り気のある食材を食べるのであればこういった口の多様な動きがあったほうがいいのは想像に難くないかと思います。
まとめ
チーズは塩分・脂肪分が少ない物であれば生後7~8か月が食べ始めの目安になります。
しかしながら、とろけるチーズはその粘り気のある形状から、もう少し口の動きが器用になった9~11か月頃からでもいいかもしれません。
また、そもそもとろけるチーズは塩分や脂肪分が高くなりがちな食材です。
離乳食の期間は薄味・素材の味を活かすが基本ですから、焦って食べさせる時期でもないとも言えます。
とろけるチーズは離乳が完了した1歳半以降からでも十分なのではないかという考え方もあるかと思います。
離乳後期(9~11か月)とは?
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『食品成分データベース』(文部科学省)2022年1月15日検索
『チーズの種類』(meiji)2022年1月15日検索