はじめに
「社会的失言検出課題」の例です。
正式な検査ではなく、数をこなして練習できるようあくまで例題です。
といった内容をご理解の上で例題に目を通していただけると理解が深まると思います。
問題文
A小学校の教師である佐藤ミホと鈴木アキラは、教育学に関する研修会に参加していました。
研修会が始まるまでまだ少し時間があり、ミホとアキラは話をしていました。
すると、別の女性が二人に近づいてきました。彼女はアキラが以前いたB小学校の教師である、田中マユミです。
「こんにちは。ご無沙汰しております」マユミはアキラにそう言った後、「初めまして、B小学校の田中と言います」とミホに言いました。
「初めまして、鈴木先生と同じA小学校の佐藤です」とミホは答えました。
少しだけ沈黙があり、「今日の研修会は来週と合わせての2部構成のようですが、二人は来週も参加予定ですか?」とアキラが言いました。
質問
①気まずいことや言うべきでなかったことを言った人はいますか?
②気まずいことを言った人は誰ですか?
③なぜそれを言うべきではなかったのでしょう?
④なぜその人はそのように言ったと思いますか?
⑤その人は何を知っていて、何を知らなかったですか?
⑥相手はどのように感じましたか?
答え
①ない(ないため、以下の設問は省略)
解説
当然ながら失言や気まずい言動は実生活であることもあればないこともあります。
自分のおかれたシチュエーションで、失言があったかなかったか気づける力は大切です。
今回の問題に関して、(考え方はいろいろあるでしょうが)一般に失言はなかったと考えられます。
ミホとマユミはアキラという共通の知人を持ちながら、互いについては初対面の関係性です。
初対面ということできちんと自己紹介をしています。
礼儀正しく社交的なコミュニケーションですが、いかんせん初対面であるため何を話していいかわからず若干の沈黙が生まれます。
その沈黙を気まずい空気にしないため、アキラが気を遣って二人に関係のある答えやすい話題を振っています。