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即時記憶とは?
即時記憶とは、覚えておく時間が非常に短い記憶のことです。
覚えたことは常に頭の中にあり、別のことを考えて一旦頭の外にいくことはありません。
その場で数字の羅列を一時的に覚えるといった作業の際に用いられます。
解説
分類や位置づけ
記憶の分類の仕方はいくつかあります。
即時記憶は臨床神経学における分類の仕方の1つです。
臨床神経学では記憶を保持時間(覚えておける時間)で分類します。
臨床神経学における記憶の分類は以下のようになっています。
- 即時記憶
- 近時記憶
- 遠隔記憶
このうち即時記憶は最も保持時間が短い記憶になります。
即時記憶の定義や特徴
即時記憶・近時記憶・遠隔記憶は保持時間の長さで分類したものですが、それぞれの保持時間の長さに厳密な定義はありません。
このため即時記憶は学術的にも「近時記憶より保持時間が短い記憶」という相対的な表現となっています。
ただしそれ以外にも特徴はあって、近時記憶は保持しいる間に他の作業の干渉を受けますが、即時記憶は干渉を受けません。
干渉を受けると即時記憶は忘れてしまうでしょう。
即時記憶においては保持時間が非常に短い点と、想起までの間に干渉を挟まない点が特徴です。
つまり覚えたことは常に頭の中で意識していて、意識しないと忘れてしまうような記憶の類が即時記憶に該当します。
即時記憶の例
即時記憶の例としては、その場で聞いた電話番号などがあります。
これらは聞いた直後は覚えているかもしれませんが、他の作業をしていたら途端に忘れてしまうでしょう。
その他の記憶の種類
近時記憶とは?
遠隔記憶とは?
記憶の分類の一覧
参考資料
『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索
『ワーキングメモリトレーニングと流動性知能』(日本心理学会)2022年8月6日検索
『記憶とその障害』(一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)2022年8月15日閲覧