理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などリハビリ職種になるための実習についてです。
1. 学生のどんな言動にバイザーは好感を持つか?
リハビリの実習に合格することはリハビリの国家資格を受験するためには必須です。
そして臨床実習でよく言われることは、「知識は二の次で社会人としての適性があるか否か」ということ。
実習指導者(バイザー)は学生の知識以上に常識やコミュニケーション能力を見る傾向にあります。
そして、職員以上に患者さんに対して礼儀正しいかどうかをバイザーは重視します。
以下、バイザーに好かれる・好感を持ってもらえるための学生の言動を見ていきます。
2. バイザーに好かれる言動ベスト10
理学療法士である岩瀬弘明氏らの、「学生の好感がもてる行動」という論文があります。
調査の過程で抽出された学生の言動148項目の内、どれが最もバイザーの好感が持てるか調査したそうです。
要するにどんな言動に気をつけると、学生はバイザーに好かれるか?といったこと。
以下、そのベスト10を見ていきましょう。
ただし7位と9位に同着があるので正確には10項目より少し多いですが。
1.患者にはっきりと挨拶ができる
2.患者に敬意をもって接することができる
3.患者に礼儀正しい
4.患者を理解しようと努力している
5.セラピストにはっきりと挨拶ができる
6.セラピスト以外の病院職員にはっきりと挨拶ができる
7.備品を大切に扱う
7.実習終了時,患者にお礼の挨拶が言える
9.提出物の期限を守ることができる
9.患者とコミュニケーションをとる努力をしている
9.患者への配慮ができる
9.行動する前にセラピストに確認できる
9.セラピストに報告ができる
3. やっても対して好感につながらない言動
先述の調査のワースト10、つまり、「しないよりマシだけどそんなにバイザーの好感に影響しない言動ベスト10」を見てみましょう。
1.デイリーノートの記載が多い
2.白い下着を身につけている
3.マスクを付ける
4.靴下が白い
5.臨床医学について質問すると正確に答えることができる
6.解剖学や生理学について質問すると正確に答えられる
7.整髪料を付けすぎていない
8.無地の下着を身につけている
9.動作の回数を一緒に数える
10.注意しても泣かない
4. まとめ
やはり礼儀正しい学生はバイザーから評価が高いようですね。
さらにバイザーよりもむしろ患者さんに礼儀正しいとさらにポイントが高い。
バイザー側も学生が患者さんとトラブルを起こされると困るでしょうから、患者さんに礼儀正しい学生さんは安心感があるのでしょう。
一方で、下着とか靴下はそこまで気にしないバイザーが多いようですね。
まあ、下着の色とかデザインを指摘するのって一歩間違えばセクハラでしょうから、バイザーもあまり触れたくないのでは。
5. その他の記事
6. 参考資料
『臨床実習学生の「好感がもてる行動」に関する意識調査』(J-STAGE)2018年6月24日検索