Question
頑張ればどのくらいIQは上がりますか?
Answer
10~15くらいです。
こういうのはあくまで個人差があるのであくまで目安として。
IQに関する研究はいろんな国で行われています。
よくあるのが「○○な教育をするとIQが○○になりました」といった内容。
例えば海外であった研究で、子供達に知能検査を実施する際にグループを2つにわけます。
1つは普通に実施するグループ。もう1つはお菓子をあげてモチベーションと集中力を意図的に上げたグループ。
お菓子をあげたグループは以前普通に実施した知能検査の結果と比べるとIQが平均で12ポイント高かったそうです。
知能指数は遺伝的な要因もありますが、日々の努力や環境設定により10くらい上昇する事例はいろいろなところで見られます。
ここで重要なのが、IQは上がることもあるが元に戻ることもあるということ。
子供達への教育的介入で有名なものにペリー就学前プロジェクトというものがあります。
補足記事:ペリー就学前プロジェクトとは?
このプロジェクトに参加した子供は参加しなかった子供と比べてIQが上がりました。
しかしプロジェクト終了後4年経つと、プロジェクトに参加しなかった子供と同じ知的水準に戻っていたそうです。
このことから、IQを高めても、その活動をやめていしまえば4年前後で元に戻ってしまうことが考えられます。
ちなみにIQというのは小さい頃は誤差が出やすいものです。
特に小学校に入る前の幼児期は誤差が多い。
このあたりについては以下をご参照。
補足記事:知能検査は何歳くらいにとるべきなのか?
ちなみに、「何か努力をすることでより良い人生を歩む」ためなら、IQよりも他の能力を伸ばした方が効果的です。
補足記事:人間にとってIQよりも大切なもの
IQは日々の生活習慣や勉強によって変化します。
その変化は10が100になるような極端なものではありませんが。
個人差があるので断定はできませんが、IQが10くらい上がった事例はいろいろな国で見られます。
一方で、IQというのは1回上がれば一生不変かというとそんなことはありません。
IQを高めるに至った習慣がなくなってしまえば元に戻ってしまう可能性もあります。
その他の記事
知能指数(IQ)とは? ざっくとイメージがわかる 簡単解説
9歳の壁とは?
【参考文献】
ポール・タフ『成功する子 失敗する子』英治出版、2013年
ポー・ブロンソン、アシュリー・メリーマン『間違いだらけの子育て』インターシフト、2011年