発達学的には、聞いてわかる側面を言語理解、話す側面を言語表出と言ったりします。
言葉を理解することと話せることは、分けて考える必要があります。
今日は2歳児の言語理解面をみていきましょう。
2歳児は、どんな言葉がわかるのか?
2歳頃は名詞だけでなく、様々な品詞の理解がはじまる時期です。
例えば「大きい・小さい」といった形容詞。
「食べる」や「寝る」といった動詞。
これらの理解が芽生えてきます。
ちなみに、「言える」と「わかる」は違います。
言えないけれどわかっているということはお子さん達は往々にしてあり得ます。
子供の話す力ではなくて、
子供の理解力を見る最もオーソドックスな方法は、指さしです。
「大きいのどれ?」といって指さしてもらう。
あるいは手に取ってもらう。
以下、2歳児の言葉の理解力を見ていきましょう。
2歳児の言語理解
2歳児の言語理解面をいくつか具体的に。
大きい・小さいがわかる
同じ物で大きさが違う物など。
「どっちが大きい?」など聞いて正しい方を指せるかどうか。
長い・短いがわかる
同じ物で長さが違う物などで。
これも、正しいほうを指せるかどうか。
色の名前が少しわかる
「赤いのどれ?」と聞いて、子供が指させるかどうか。
赤と青など2色程度のレパートリー。
4色程度わかるとなおいいですが、それは3歳以降でもOK。
まずは1~2色程度、色名の芽生えを。
「大小+名詞」の理解
たとえば、
「大きい車」「小さい車」「大きいボール」「小さいボール」
このように、「大きい・小さい」と2つの名詞で4つの組み合わせができますね。
これは4つの物が目の前にあって、大人が言ったものを正しく選べるかどうか。
「色名+名詞」の理解
さきほどの「大小+名詞」と同じ要領です。
「赤い車」「青い車」「赤いボール」「青いボール」
などです。
当然ですが、「赤」「青」「車」「ボール」などそれぞれの言葉の意味がわかっていることが前提になります。
ちょっと難しい体の名前
「目」や「口」など体の名前は1歳頃からわかりはじめます。
2歳頃になると、ちょっと難しい体の名前も。
例えば「爪」「歯」「髪」など。
これらを正しく指させるかどうか。
まとめ
以上のように、2歳児の言葉の理解の特徴としては、
- 「大きい」「小さい」などの概念の理解
- 「食べる」などの動詞の理解
- 1~2色の色名の理解
- これらを使った2語文の組み合わせの理解
などがあります。
動詞や形容詞、色の名前、体の名前などいろんな言葉のレパートリーが増えてますが、いずれも少しずつで数はまだ多くないのが2歳頃です。
最後になりますが、
子供の発達には個人差があります。
誰しも我が子の成長は気になるところではありますが、その子自身の成長のペースを大切にしてあげましょう。
また、子供の発達をみる場合は、安易に周囲と比べるのではなく、客観的なデータを活用することも大切です。
以下、参考程度に。