私達は読める漢字と書ける漢字が異なります。
「読めるから書ける」というわけではありませんよね。
お子さんの言葉も同じで、「わかるから話せる」・「話せるからわかる」というわけではありません。
言葉を理解することと話せることは、分けて考える必要があります。
聞いてわかる側面を言語理解。
話す側面を言語表出と言ったりします。
今日は5歳児の言語表出面をみていきましょう。
5歳児は、どんな言葉を話すのか?
5歳児の言語表出面の特徴は説明能力です。
それまでは語彙が増えることに目が行きがちだった1~3歳頃と異なり、4歳くらいからお子さんの言葉の質の変化が顕著になってきます。
5歳頃になると物事の理由を説明できたり、
「自分は知っているけれど相手が知らないなら説明する」など客観的な会話ができはじめます。
5歳児の言語表出
以下、5歳児の言語表出をいくつか具体的に。
理由が言える
母「どうして歯磨きをするんでしょう?」
子「虫歯になっちゃうから」
物事の理由を考えることができます。
複雑なものではなく、あくまで簡単なもので。
動詞の使い分け
「ジュースは」→「飲む」
「クッキーは」→「食べる」
などです。対象に合わせて動詞を変えて表現できます。
特徴から対象を推測する
「紙を切るときに使う物って?」→「はさみ」
「首が長い黄色の動物は?」→「きりん」
なぞなぞ遊びの始まりでもあります。
曜日が7つ言える
「今日は何曜日か?」といった質問にはまだ答えられなくてもOK。
とりあえず、曜日という概念を持ち、「月・火・水・木・金・土・日」の7つのレパートリーを持ちましょう。
数字を逆から言う
即興で言われた数字を覚えて、逆から言ってもらいます。
例えば、
母「5・3・7」
子「7・3・5」
といった具合です。
「1・2・3」など続きになっているものは覚えやすいのでノーカウント。
あくまでランダムな組み合わせで。
5歳では数字3つぶんが目安です。
まとめ
以上のように、5歳児の会話の特徴としては
- 理由が言える
- 動詞の使い分け
- 特徴から対象を推測する
といった点が挙げられます。
最後になりますが、
子供の発達には個人差があります。
誰しも我が子の成長は気になるところではありますが、その子自身の成長のペースを大切にしてあげましょう。
また、子供の発達をみる場合はその子自身をみることはもちろんですが、客観的なデータを活用することも大切です。
以下、参考程度に。
津守式乳幼児精神発達質問紙とは?~0歳から7歳までの正常発達~