3歳児の発達

【小児発達】およそ3歳児の話し言葉

公開日:2018年2月2日

言葉には「聞いてわかる側面」と「話す側面」があります。

聞いてわかる側面を言語理解
話す側面を言語表出と言ったりします。

私達が読める漢字と書ける漢字が異なるように、
お子さんの言葉も「わかるから話せる」、「話せるからわかる」というわけではありません。

今日は3歳児の言語表出面をみていきましょう。
 
 
 

自分のことを「僕」「私」などと言い始める

 
自分のことを名前ではなく、一人称の代名詞で言い始めるのは3~4歳頃です。

もっと詳しく:【Q&A】「ぼく」「わたし」と言うのは何歳頃ですか?
 
 
 

色の名前が4つくらい言える

 
色を見せて「これ何色?」に対し答えることができはじめます。
赤・青・黄・緑などの4色くらいでしょう。

以後、4~5歳にかけてレパートリーが増えていきます。
 
 
 

反対語が言える

 
「大きいの反対はな~んだ?」に対し「小さい」など言えはじめます。

ただし反対語というのはなかなか抽象的な概念。
3~4歳児なら2種類前後のレパートリーで充分でしょう。

「大きい・小さい」「長い・短い」など。
 
 
 

子供同士の会話

 
同い年くらいのお子さんと会話ができはじめるのもこの頃。

以前はお母さんとしか遊べなかったり、他のお子さんといてもそれぞれ一人で遊んでいた1~2歳頃。
3~4歳くらいになると子供同士で会話したり遊んだりできるようになってきます。

もっと詳しく:【Q&A】子供は何歳くらいで会話ができるようになりますか?
 
 
 

用途を言える

 
「はさみってどんなものだっけ?」→「紙を切る!」
「コップってなんだっけ?」→「お茶を飲むとき使うの!」

物のごく簡単な説明ができはじめます。
ポイントとしては、「はさみ」なら「切る」、「コップ」なら「飲む」などのように要点となる動詞を言えること。
 
 
 

上とか下とか言える

 
空間に関する言葉も出てくるのが3~4歳頃です。

「みかんどこにある?」→「机の上!」

普段から同じ場所にあるものは、丸暗記している可能性があります。
きちんと理解した上で言えているかがポイント。
 
 
 

親の名前が言える

 
自分の親が「お父さん」「お母さん」であると同時に、姓名の名前があることに気づき興味を持ち出すのも3歳前後です。

別に3歳になったら親の名前を必ず教え込まないといけないわけではありません。

ただ、3歳くらいになったら親の名前などそういう話しをしてもおもしろい時期であるということです。
 
 
 

主語のある3語文

 
「お母さんが お皿を 洗う」
「お父さんが 車を 運転する」などなど。

「主語+物+動詞」による3語文を話しだすのも3歳頃です。
 
 
 

状況に合わせて言葉を変える

 
自分が帰ってきたら「ただいま」。誰かが帰ってきたら「おかえり」。
ご飯を食べるときは「いただきます」。食べ終わったら「ごちそうさま」。

状況に合わせて言葉を変えることができ始めるのも3~4歳頃です。

ただし3歳はまだ不完全です。いつでも「ただいま」と言ったりすることもあるでしょう。

あくまで状況に合わせて言葉を変えることに芽生えが見られる時期です。
 
 
 

遊びながらの独り言が盛ん

 
遊びながら一人でぶつぶつおしゃべりしたり、まだ字は読めないけれど自分なりに絵本を読んだり。

遊びながらの独り言も多いのが3歳頃です。
お家がにぎやかです。
 
 
 

歌を歌う

 
一人で歌を歌うのもこの時期。
場合によっては替え歌も見られます。

替え歌遊びは脳の刺激にもなるので、一緒に楽しみましょう。
 
 
 

おわりに

 
以上のように3歳相当の話し言葉を見ていきました。

しかし当然のことながら子供の成長には個人差があります。
あくまで参考程度にしていただければ。

また、これも当然ですが子供は月齢での差も大きい。
3歳1カ月と3歳11カ月では同じお子さんでもずいぶん違います。

上記の話し言葉の目安が全部3歳0カ月の時点でできないといけないわけではありません。
中には3歳後半相当のものもあります。

あくまでその子その子のペースで見守ってあげましょう。
 
 
 
 
 
 
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