私達も、「読めるけど書けない漢字」ってありますよね。
お子さんの言葉も同じで、「わかるけれど話せない」という言葉があります。
このように考えると、
言葉を理解することと話せることは、分けて考える必要があります。
聞いてわかる側面を言語理解。
話す側面を言語表出と言ったりします。
今日は4歳児の言語理解面をみていきましょう。
4歳児は、どんな言葉がわかるのか?
4歳児の言葉の理解面の発達の特徴は、抽象的な言葉の意味がわかってくるところです。
3歳頃までのお子さんはまさに言葉の量が増える時期です。
そして4歳以降は言葉の質が大きく変化していきます。
「犬」や「車」といった物の名前だけでなく、
「左右」や「曜日」など抽象的な概念を表わす言葉の意味がわかってきます。
また、「重い・軽い」「太い・細い」といった様々な比較概念がわかる時期でもあります。
4歳児の言語理解
以下、4歳児の言語理解面をいくつか具体的に。
用途や関連用語から物がわかる
物や絵が複数ある中で、「切るときに使うのはどれ?」と聞いて「はさみ」を選べるかなど。
物や名詞が用途や関連用語と結びついているかを見ます。
形容詞が複数わかる
「大きいのどれ?」など聞きます。
大小、長短、重軽、高低などなど。5種類前後を目指しましょう。
前後左右がわかる
右はどっちか。後ろはどっちか。などです。
助詞がわかる
「お母さんが怒る」
「お母さんを怒る」
この2つの文章は意味が違いますね。
2つの文章の違いを作っているのは「が」と「を」。
つまり助詞です。
4歳は助詞の意味がわかってくる時期です。
同時に複数の指示がわかる
「新聞をとってきてから、スプーンととってきて」など。
一度に複数の指示をしてそれを把握できるか。
曜日の概念を知っている
毎日には曜日という概念があり、
曜日は種類が複数あり、
それが繰り返され、
特定の曜日には特定の出来事が起こる
ということに気づけているかどうか。
「今日は何曜日?」という質問に必ずしも答えることができなくてもかまいません。
例えば、「明日は日曜日だね」と言うと、(お父さんがお休みで遊べるから)喜んだりといった反応が見られるかどうか。
まとめ
以上のように、4歳児の言葉の理解の特徴としては、
・「左右」や「曜日」といった抽象的な概念がわかる
・助詞による文の違いがわかる
・「~してから~して」といった一度に複数の指示を聞いてわかる
といったことが挙げられます。
最後になりますが、
子供の発達には個人差があります。
誰しも我が子の成長は気になるところではありますが、その子自身の成長のペースを大切にしてあげましょう。
また、子供の発達をみる場合はその子自身をみることはもちろんですが、客観的なデータを活用することも大切です。
以下、参考程度に。