川北義則氏の著書、「人との距離感がわかる人、わかっていない人」を要約・解説しながら、ソーシャルスキルや人間関係の面からレビューします。
「人との距離感がわかる人、わかっていない人」とは?
人間関係をより良くしたり、コミュニケーション能力を高めたいと思ったらいろいろ方法はあります。
話術を磨く。
外見を整える。
心理学の見地から相手の本心を見抜く。
相手が話しやすい聞き手になる。
などなど
そんな中で、
より良い人間関係のために「距離感」に着目したのが川北義則氏の著書「人との距離感がわかる人、わかっていない人」です。
「人との距離感がわかる人、わかっていない人」の要点や要約
距離感を重視する
良好な人間関係を築くことは、良好な距離感をとることでもあります。
近すぎても離れ過ぎてもダメ。
一見矛盾しますが、
距離感を保ってリラックスして接することが、相手と良好な関係を築くことに役立ちます。
もっと詳しく:話し方より距離感に気をつけた方が人間関係うまくいく
年下や年上との距離感
互いの距離感は仲が良いか悪いかの内面だけの関係性だけでは決まりません。
年下か年上か、部下か上司か。
そいうった外部要因でも互いの距離感が左右されます。
例えば年下や部下に対しては、
プライベートなことは抽象的に、仕事のことは具体的に話す方がいいです。
もっと詳しく:【距離感】年下や部下や後輩と接するときに気をつけること
仕事での距離感
相手が年上か年下かだけでなく、
相手との関係が仕事かプライベートかでも距離の取り方は変わります。
なぜなら仕事の人間関係はプライベートな人間関係とはまた違うからです。
仕事ではプライベートと異なり、会社の利益といった利害関係があります。
そういった背景の中で時として自分を売り込まないといけないときがあります。
もっと詳しく:【距離感】職場の人間関係の築き方、気をつけること
仕事での距離感
相手との距離感は、臨機応変に取っていく必要があります。
その一方で、
立ち場が変わったからって、変に卑屈になったり、驕ったりする必要はありません。
仕事と異なり、プライベートではあえて距離感を変えないことも必要だったりします。
もっと詳しく:【距離感】相手との距離感を変えないときはどんなときか?
人を変えるより、自分を変える方が楽
「困っている人を助ける」と「なんでも首を突っ込む」は似ているようで違うのです。
少し距離をとって、落ちついて状況を見ればいいのです。
無理に人を変えようとする行為は、距離をうまくとれていないとも解釈できます。
もっと詳しく:【距離感】人が人を変えることはできないと自覚して接する
インターネットの距離感
SNSをはじめとした不特定多数に向けての発信も、フォローやリツイートといった「返し」があることを考えると、コミュニケーションの1つ言えるでしょう。
実際のコミュニケーションと、ネット上のコミュニケーションでは距離感の取り方もまた異なります。
もっと詳しく:【距離感】ネットやSNSで気をつける人間関係
まとめ(レビューなど)
言葉は難しいものです。
なぜなら目には見えないからです。
人との距離感はもっと難しいものです。
なぜなら言葉にもならないからです。
「人との距離感がわかる人、わかっていない人」心理学や人類学的な考察というよりは、筆者の手記に近い書籍です。
そのため科学的な根拠のある見解というよりは本人の感想に近い内容です。
しかしながら文体も整然として読みやすく、ソーシャルスキルとしての「距離感」を学ぶには良い本だと思います。
その他の記事
LINEのやりとりの終わり方~トークのやめどきがわからない~
参考資料
川北義則『人との距離感がわかる人、わかっていない人』三笠書房、2015年